ミルトン・エリクソン

ミルトン・エリクソン Erickson,Milton (1901-1980)

アメリカで活動した精神科医で、臨床心理学者でもあった。日本の心理臨床の世界においても多大な影響力を持っている。ライフサイクル研究で著名なエリック・エリクソンとは別の人物である。

ミルトン・エリクソンは1901年アメリカのネバダ州に生まれた。1928年ウィスコンシン大学医学部を卒業し、精神科医として臨床に従事した。臨床以外にも、研究にも力を入れていたという。

1948年にアリゾナ州フェニックスへ移住し、個人クリニックを開業した。晩年は、多くの臨床家がエリクソンの方法に興味を持って彼のもとを訪れた。

  • ミルトン・エリクソンのアプローチ

ミルトンエリクソンのアプローチエリクソンのアプローチ法は、現在の各種アプローチ法の中にも取り入れられている。彼のアプローチは、未来志向性を持つことが一つの特徴として挙げられるのではないだろうか。

リソースへの注目

そして、相談者本人の内的資源(リソース)を引き出す事も大きな特徴として挙げられるのではなかろうか。

エリクソンは特定の方法・学説にはこだわらず非常に柔軟なアプローチをとっていたという。内的資源に関しても、その人その人で異なるはずであるから、そこには柔軟かつ臨機応変的な態度があったのではないだろうか。

現代科学において我々は、何かと画一的な方法を求めようとする傾向があると言えるであろう。つまり、不登校で悩んでいる人に対しては、不登校へのアプローチという方法論があれば良いと考えたくなることがないだろうか。

しかし、対人間において、そのような考え方には限界があり、同じようにいかない場合の方が多いものである。ミルトン・エリクソンのアプローチは、現代の画一的な方向への志向に対しても、示唆を残すものだったのではなかろうか。

単にバリエーションが多ければよいものではない

それぞれに持ち合わせているリソースは異なるからこそ、アプローチ方法も千差万別になるものである。だとすれば、多くのバリエーションを備えることが良い事なのだろうか。

バリエーションが多いことで困ることはないかもしれないが、AがダメだからBを行い、それでも動きがないのでCを行うというように、単に技法として考えていてはどのような技法を用いても同じ結果に陥る可能性をもっているはずである。

ミルトンエリクソンは技法の手順にこだわっていたわけではないはずである。セッション中注目していたのは、どのようなリソースの持ち主かということや、どんな体験をしているかという点だったのではないだろうか。