対人援助職向けのストレスケア勉強会

こちらの勉強会は、対人援助職向けです。

セルフケア勉強会よりは、やや複雑な内容になりますが、何度か体験すると自然に身につくものです。

セルフではなく、お互いにリラクゼーション法を実施しあう方法を取ります。

対人援助職のためのストレスケア勉強会

医療、教育、福祉現場などにおいても、慢性的な緊張場面の持続が想像されます。

感染対策一つをとっても、日常の意識とは大きく異なり、緊張を生むものです。

日本の医療や教育、福祉は、現場の使命感に支えられていると言われていますし、それは事実だと思います。

少しでも、日々のケアになればと思いこのような枠組みを設定しました。

勉強会内容

例えば、当オフィスのリフレッシュ・セッションのような手順なら、20分弱のプログラムです。

これを交代で行った場合には、40分程度の所要時間になります。時々であれば可能な時間と言えるでしょうか。

概ね、腰から首、顔を弛める方法です。それほど難しい内容ではありません。

この勉強会では、腰~首、顔のリラクゼーションをペアになって行います。

趣旨

これを職場に持ち帰って、参加者同士のケア方法にできるのではないか、というところが本勉強会の趣旨です。

開催時期

  • 2026年6月21(日)  13:30~16:15(予定)

所要時間

  • 休憩をはさみながら 135分 ※進行状況によって、全てのプログラムを終えられないことがあります。

場所

  • 当オフィス(柏駅より徒歩7分)

所在地:千葉県柏市3丁目7-21 椎名ビル 603

実施形式

  • 2名を1組として実施します
  • 同僚同士などの関係の方とお申し込みください。

参加費

  • お一人:3000円【税込み】(現金のみになります。)

対象

  • 看護師、保育士、臨床心理士(院生も含む)等の対人援助職者

予約方法

  • 代表者が電話でお申し込みください。「ペアリラクセーション希望」と添えてください。

活用法

  • 今回は、お互いのケアに生かせる内容です。
  • 例えば、畳などあってうつ伏せになれれば休憩室でのペアリラクゼーション 等に

休憩室でリラクゼーション

※画像は生成Aiによるもの。実際の様子のイメージです。

※椅子でのプログラムも別途あります

注意事項:パートナーを酷使してはいけない

これは倫理的な話になりますが、「いいのを覚えて来たから毎日やらせよう!」などと自分の肩を軽くするため、自分の都合だけを考えてパートナーを酷使させるようなことがあってはなりません。

これは正当な活用法とは言えません。

学校でも、家庭でも職場でもこの点には留意する必要があります。

また、酷使する意図などなくとも「私の方が疲れてる!」、「手を抜いてるでしょ!」などと不公平感を生み出す可能性があります。この辺りの事は導入にあたってよく工夫する必要があります。

ただし、リラクセーションの手技は、大きな力で押したり揉みほぐすわけではありませんから、その点は不公平感が生まれにくいと言えるでしょう。

我々自身が、ストレスを感じる意義を見出すこともあるのではないか

対人援助職がストレスを抱える意義について述べます。

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考え方はいろいろあると思いますが、援助職者自身が、ストレスを体験することには、援助職としての資質を高める作用があるとも考えられます。或いは、そんな自身を癒そうと悪戦苦闘することも含まれると感じます。

例えば、リアリティショックにしても、援助職が近い体験をもっていると、働く人の迷いにどこか共感めいたものがうまれるとは考えられないでしょうか。

私はリアリティショックなんて体験するはずがない・・・と考えていると、この体験を見逃してしまうことになりますが、こうした体験は援助の幅を広め、深め、意味のあることに思えます。

一つのイメージになりますが、日常であった素朴な体験が、その人を援助職の道へと向かわせるということもあるのではないでしょうか。

もちろんドラマを見て憧れたという人も多いと思いますが、家族が怪我をした際に、非常に身内を心配する別な家族が、入院した先の医師や看護師はじめ医療スタッフが非常に親切であったことに支えられ、勇気づけられたという体験をした人が、将来援助職の道を選ぶということはきっとこれまでもあったのだと思っています。

このような場合、自分自身の体験が一つのきっかけとして作用することになります。

このようなことを考えて行くと、ある種、援助職の元型とも言えそうなイメージに辿り着くのではないかと、考えを深めているところでもあります。

もちろんすべてのことを自分の体験だけで推し量ることは不可能でありますし、そこには主観的になりすぎるという罠も潜んでいることでしょう。

ストレス対策とか、ストレスケアという視点も大事ですが、このような意味について考えて行くこともまた別な恵みがあるのではないかと、そんなことを感じます。

参加に当たって

傷ついた癒し手

対人援助職のストレス・セルフケアを考えることには深い意義があると捉えております。

他者支援を専門とする者が、なぜ自分自身のケアなどに時間を割くのか?と後ろめたさをお感じになられる方もあるでしょうか。

援助職者が力尽き、倒れた後の支援は誰が担うのか

そんなのいいの?

我々が直面する矛盾とも呼べる大きな命題は、援助職者が倒れた後、援助を受けていた人を誰が担当するのかという点です。

「別な看護師が担当します」とあっさり言える立場の方もあるかもしれません。

しかしながら、何人も倒れて行ったら最後には援助職者がいなくなり、支援もそこで終わることになります。

このテーマ自体が不謹慎ではないかとお感じになられる方もあると思います。援助職者自身のケアをする時間があるなら、患者やCLのためにこそ時間を使うべきであると、罪悪感を覚える方もあるのではないでしょうか。

その態度には敬意を払いたいのです。身を粉にして支援にあたる、本当に多くの尊敬できる対人援助職者を多数知っています。

そのような方が、道半ばで倒れて支援活動を中断せざるを得なくなるような事態を緩和できないものかと思いめぐらした時、こうした支援の重要性を認識するに至りました。

実はストレスケアが、支援を必要とする人を長く支えていくことになる

このように考えて続けてゆくと、どうやら支援者と支援を必要とする人は一蓮托生の如き関係にあるように見えてきます。倒れないように活動を続けなければならないのです。

つまり、支援者がセルフケアを行うのは、自分自身のためでもあるかもしれませんが、支援を必要とする人のためなのです。

もっと直接的に言えば、必要な人に支援を長く続けるためです。

余談になりますが・・・

対人援助職は倒れられない

コロナ禍、ごく少人数の屋外ランチの際、ある人は椅子を2メートル引いて膝の上に食器を置いて食事を共にしました。上記の写真のように、屋外でという考えは良かったのですが、テーブルも小さいため話し込んでいるとちょうどテーブルの上の料理に飛沫が落下するのです。

ここで感染したなら5日後に予約している方のカウンセリングを中止しなければならなかったからです。大げさな人と周囲の人は見た事でしょう。そのとき、その対人援助職者の体は、自分一人の物ではなくなっていたのです。

長期支援が基本

多くの場合、対人援助職者の活動は長期支援です。もちろん、1回限りのご縁という支援もありますが、多くの場合長い月日を共にする活動なのです。

10年がかりの支援を、対人援助職側が余裕を失ったことで、3年で支援を終了となると、残りの7年はどうしたものでしょう。

もちろん、人間ですからやむを得ない事情で突然の活動中止はあります。それはそれとしても、支援者側がセルフケアを行うことで、長い活動と変えることができるなら、大いにセルフケアを取り入れて良いのではないでしょうか。

インスピレーション

身内から肩を揉め!などと言われた経験を持つ方は多いのではないでしょうか。親子でもよくありそうなことです。そんな時、肩の揉み方を知っている人はいたのでしょうか。

しかし、だいたいは形だけの肩もみになっていたのではないでしょうか。

それもそのはずで、肩のもみ方を知る日本人がどれほどいるのでしょう。

また、ある刑事ドラマの同棲カップルがペアストレッチを行っている模様を見ました。某国民的人気の刑事ドラマを観ていると、同棲カップルがペアストレッチを行っていました。

これは、共働きでお互い疲れていることを認識し合ってのことだったのです。このストレッチの部分をリラクセーションに置き換えようというのがペアリラクセーションです。

そこで、専門的なリラクセーション法を身に着けておくと、セルフケアに留まらず他者の援助に活用できます。

一人でリラクセーションを学んでいくと、いつか必ずといっていい程、肩甲骨の辺りに圧を加えて欲しいなどと感じるものです。

つまり一人では肩甲骨を弛められなくとも、誰かがそこを押してくれたらそれを手掛かりに弛めることが可能であるからです。

 

 

 

コラム:対人援助職のストレスも多様になった

 

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一昔前と比較して、医師が記載する書類は莫大な量になりました。通常の診療以外にも、事務机に座って仕事を進める量が格段に増えています。病院によっては、医療クラークなどを配置し、医師にかかる事務的な業務を分散させようと考えているようです。

時代が進むにつれて、医師の事務作業量は、数倍にもなったと聞くことがあります。当然診療を減らすわけにはいきませんから、事務作業がどんどん上乗せされていったという光景が想像されます。

リアリティショックでも挙げたように、対人援助を志す人が、必ずしも、対人援助のみを行えるわけではないという現実があります。

これは対人援助の分野に限らず、同様のことが言えると思いますが、病院も例外ではなく、本来的なこととは別に会議や書類作成に多くの労力を使う必要があるのです。

今日も診療に臨もうとする前に、何やら委員会の資料が届いており、目を通さなければならないのです。細かい文字が並び、以前に決まったことがまた変更になったなどと書いてあります。

以前の資料と比較するために、資料を探し出そうとすると、別な書類に埋もれており、多くの時間を費やすのです。こんな光景は日常茶飯事かも知れません。

対人援助職の離職率は高いと推測される

新規学卒対人援助職の離職率

引用元:新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します 厚生労働省HPより(一部改変して示しています。)

このデータは、令和4年10月28日に発表されたもので、離職率の高い職種です。。対人援助職に関連すると思われる職種に色を付けました。高卒、大卒ともに1番離職率の高い職種は、宿泊業・飲食サービス業でした。全体では、3年以内の離職率が30%程度です。高卒の医療福祉(黄色)においては、45.2%であり、平均をはるかに上回っています。また教育学習支援業(緑)も高い値を示しています。

看護師の苦悩

さて、ストレスの内容に触れる前に、対人援助職の職種についていくつか触れておきたいと思います。

まず、看護師は現在100万人以上の人が就労しています。多くは病院の病棟看護師という内訳になると思いますが、病棟に限らず、クリニックや企業、福祉関係施設、訪問看護ステーションなどで従事している職種です。また、准看護師も含めれば、さらに人数は増えて行きます。

100万人以上もいれば、そのストレスは多種多様にわたるものと考えられます。書店には、ナースのストレスに関する書籍が時々目に入ります。ですが、医師のストレスに関する書籍は滅多にお目にかかりません。

医師のストレス

医師は、多くの人が知るように、非常に多くの勉強や労力、費用を必要とする職種です。外科医もいれば、内科医もいて、専門とする診療科目は細分化される時代になりました。数十年前までの医師の勤務形態は、大きめの病院に所属することが多かったのではないでしょうか。現在では、クリニックが比べ物にならない程に増えました。

また、医師不足という言葉を何度も耳にした記憶がないでしょうか。社会の変化とともに、医師を取り囲む環境も大きく変化してきました。

その他の職種

医師と看護師以外の援助職は、まだまだありますがどのくらい認知されているものでしょうか。名前は知っていても、その専門性まで理解されているとは限りません。比較的歴史の浅い資格もあるため、浸透までもう少し時間がかかるということもあるのだと思います。

対人援助職が直面するストレスの内容

それでは、全てを網羅することはできませんが、幾つかのストレスについて触れてみたいと思います。

テクノストレス

テクノストレスは、対人援助の現場でも同様のことが言えると思います。病院も電子カルテを導入する傾向がますます強まり、導入しないにしても、多くのことはパソコンを用いることになります。IT機器の導入は、対人援助職の活動に良くも悪くも大きな変化をもたらしたのではないでしょうか。また、何か機械的になっていくような対人援助の現場に疑問を感じるという人も中にはいるのではないでしょうか。

多職種のチームワーク

医療チーム

さて、ここでもう一つ、対人援助職同士のチームをどのように舵取りしていけるかというテーマがあります。医療従事者を例にとれば、医師がその役割を担うことが多くなります。

病棟や外来で診療を終えたのちに、多職種合同で会議などある場合には、医師が司会進行、場合によっては会議資料の作成まで担うことがあるでしょう。

そして、何よりも大事なことに、チームを機能的にしていくことが大事なことになります。それには、医師は多職種の専門性を熟知した上で、コミュニケーションを交わし、時には指示も出していかなければなりません。

もし医師が独りよがりになんでも強行していくような態度であれば、そのチームはなかなかうまくいかないことになるかもしれません。

また、医師は、他の専門職同士の疎通に関しても意識を向ける必要があるでしょう。また、病棟においては、多くの看護師がいて、師長などとのコミュニケーションも大事なことの一つです。

医師の責任という事ではないのに、チーム内に起きる葛藤の矛先が医師に向けられてしまうこともあるのではないでしょうか。

これは、一般企業で言うところの職場の人間関係のことになります。

日進月歩

医師にや看護師などの医療従事者に限らず、対人援助職の専門性は日々進歩、変化していきます。数年前に標準的だったことが、古い方法に分類されたり、法律が変わったり、新しい概念や理論が登場することがあります。

研鑽は生涯続けられるものであり、援助職としての本質は変化がないこととしても、どんどんと新しく学ばなければいけないことが増えて行くことは確かです。

義務付けられた研修もあれば、自主的に計画する研修もあります。

年間何百時間も研修に費やすという場合もあります。場合によっては、経済的な負担に話が及んでしまうほどのこともあるのではないでしょうか。多くの場合、職場が研修費を負担する限度はあらかじめ決まっています。

偶然、経済という言葉が出ましたが、この経済と対人援助の狭間で葛藤している人も多いのではないでしょうか。実際、経済的な事情で病院が幾つも閉鎖されたというようなニュースを目にしたことがあると思います。またドラマにもよく取り上げられるテーマです。

まとめていくと、対人援助そのものへのことというよりは、援助職を取り囲む制度や環境面からのストレスが浮かび上がっていきます。もちろん対人援助の道を歩むことは簡単なことではなく、そこには多くの成長を求められる職種であることに違いはありません。この点は、下記の方で改めて触れます。

充実感の喪失

対人援助職を志す人の中には、やはり人の支援を行いたいとする気持ちが強いのだと思います。数多くある職業の中で、対人援助という分野を選んだわけですから、当然のことと言えるかもしれませんが、支援することに充実感を覚える面も当然あると思います。

しかし、人と関わることを中心に考えていた人にとって、上記のような環境下では、いったいなんのために看護や医学の勉強をしたのか、自分の方向性を見失ってしまうこともあるのではないでしょうか。

同じ8時間という勤労時間でも、その内容によっては、感じ方が全く異なってくるのではないかとさえ思います。ここに対人援助職の葛藤が垣間見えてきます。充実感を得て行けるような方向が見つかってくるとそれはそのままストレスケアになっていくとも言い換えられると思います。