ある教師の場合

ストレスを感じる対人援助職には教師も挙げられます。ある教師の場合を例に、具体的なストレス状況に触れてみたいと思います。(フィクション)

教師 Aさん 53歳

Aさんは、ずっと担任を持ってきましたが、50歳に差し掛かるころから管理的な立場への挑戦をするように先輩教師から勧められていました。

Aさんとしては、このまま担任を定年まで続けたかったのですが、先輩の助言も一理あると、管理職への道を進み始めたのでした。

数年して、実際に管理職を担うことになったAさんでしたが(副校長でしょうか)、何やら自由になる時間は増えたものの、書類と格闘する時間が極端に増えました。

そのほか、関係する機関との調整のため、しょちゅう電話を入れたり、誰かと面会をする機会が増えたのです。そのため、学校の様子や実際の教育からは少し距離ができてしまったと感じていました。

ずっと、定年までこの調子なのだろうか、これで良かったのだろうかと、迷いも生じてきたのでした。管理職に意味を見出していけるのでしょうか。

ストレス

Aさんも、先に登場した医師や看護師と近い状況のようです。つまり、現場から遠ざかったことで時間的ゆとりは生まれたはずなのに、何か釈然としない気持ちなのです。現場は体力的にも大変かもしれませんが、何か生き生きしていたようです。

このようなストレスは、本人も何がストレスとなっているものかわかりにくく、周囲も、逆に喜ぶべきなのに・・・と不思議がるかもしれません。

しかし、実は単純なことであるし、ピント来る人も中にはあるかもしれません。