塞翁が馬

中国の故事に、馬の話があります。ある時、馬が出て行ってしまうけれど、その馬が別な馬を連れて帰ってくるなどして、馬が出て行ったことも消極的なことばかりではなかったというようなストーリーです。

この物語がどのような意図をもって作られたのか、調べてみれば興味深いことが明らかになるかもしれません。

これはひょっとして塞翁が馬?

日常生活の中でも、ふと、これは塞翁が馬ではないかと思うシーンがあると思います。例えば多くの人が電車で会社へ出勤しています。

乗り遅れた電車

急がしい最中では、一本でも早い電車に乗ろうとするものですが、うっかりと電車に乗り遅れてしまうこともあります。

しかし、次に来た電車は偶然座席が空いており、長い通勤時間を座って過ごすことができた、などということはよく起こりそうです。会社への到着時間はやや遅れてしまったけれど、結果的にはゆったりと温存して出勤できたのです。

その他、一本乗り遅れたことで、古い知人と偶然乗り合わせて感激するようなこともあり得そうです。

余ったお弁当

また、うっかりお昼分のお金を忘れてしまったとき(こんなことは稀でしょう)、会議で一つ余った弁当をもらうことになった、などという場合もあり得るでしょう。

会議に欠席する人が出てしまい処分に困っていたところ、弁当もなく、お昼台もない社員がいるとなれば、丁度よいと判断されるかもしれないわけです。

カウンセラーとしても有益な視点となる可能性がある

我々は、一つ一つの出来事に一喜一憂することもありますが、不思議と塞翁が馬のような結果に進んでいくこともあるようです。昨日のライバルが仲間になったり、失敗が成功だったりと、不思議なものです。カウンセリングにおいても、このような視点や発想をカウンセラーがどこかで持っておけると良いように思えます。

例えば、カウンセリングにおいて、何らかの失敗が話題になることもあると思いますが、果たしてそれは本当に失敗だったのだろうか・・・などと、塞翁が馬のエピソードはそんな視点を提供してくれることもあるのではないでしょうか。

このことは、リフレーミングにも通じる発想であります。

カウンセリングは、時にこうした故事や、何かのエピソード、物語など、カウンセリングとは全く別な分野からヒントを得ることがあるものです。昔無意味だと思って聞いていた何かの話も、案外何かの場面で活用される可能性があるのでしょう。

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