カウンセリングは「人と人が会うこと」を指すのではないかと感じます。一方で専門的行為であります。いかに人と会うかということが、専門性の一つと言えるのではないでしょうか。
カウンセリングは、通常の人間関係とは大きく異なります。
まず、時間がはっきりと決まっています。
当オフィスの場合は初回60分、2回目以降50分というスタイルで行っています。
日常の人間関係の中では、ここまで明確に時間を決めた会い方をすることは滅多にないことでしょう。
オフィスの中だけでしかお会いすることはない
次に、お会いする場所が当オフィスの中だけということが挙げられます。
通常の人間関係であれば、カフェやレストランなどを待ち合わせ場所に選ぶかもしれませんが、
面接室の中でしかお会いしていません。
料金が発生する
もうひとつ挙げれば、料金が発生するという点になるでしょう。
通常の人間関係で、人と会うことに料金が発生することは非常に稀な状況と言えるでしょう。料金が発生することで、この時間に対する重みづけがなされているわけです。
安心して会える時空間を確保している
このようにある種、特殊な会い方をしているわけですが、こうした設定の中でお会いする背景には、安心して人と人が会える時間と場所を守ろうとする気持ちがあります。
通常の人間関係の中では、もしかしたら相談相手は何かを急いでいるかもしれませんし、途中で電話が鳴るかもしれません。
その場合、忙しいのに申し訳ないというような思いに駆られ、相談自体を延期しようと決断されるかもしれません。
また、自分のことに時間を割いてもらってしまったという、なんとなく後味の悪さが残る場合もあり得るものです。カウンセリングという特殊な状況下では、努めて日常的な要素を持ちこまないようにしております。
これを専門的には非日常性と呼びますが、この非日常性が、一つの醍醐味であると考えています。
この状況下で、普段の価値観から離脱し、自由な語りが展開される中で、新しい発見や新たな視点がうまれることに繋がると感じています。