質の良い睡眠をとるには

よく眠ったとか、浅い眠りだったとか、普通に会話の中に登場する言葉ですが、快適な眠りを得るにはどのようにしたら良いのでしょうか。

確かに8時間たっぷり寝たのに、疲れが取れていなかったり、日中の眠気が出るような日があります。これは、睡眠の質と関係していそうな話のように思えます。

睡眠の質を高めるためには

月並みな話からですが、眠りの質には、枕や照明、布団・ベッドなどの条件も関係しているのでしょうか。これらは基本的な所だと思います。

寝具類

ふかふか枕まず、枕などの寝具類ですが、案外寝具類が揃っていない場合も多いのではないでしょうか。パジャマの代わりにジャージ、枕カバーの代わりにバスタオル、などは良くあることだと思います。

寝具は寝具として設計されていると聞きますし、布団屋さんで枕の種類を尋ねてみるといろいろ教えてくれます。

もしかすると、本当の寝具を使っていない人は多いのではないでしょうか。また、寝る時専門の服装に着替えることは、入眠儀式の観点からも重要だと思います。

照明

次に、照明についてですが、全く明かりがない方が眠りやすいという人ともいれば、豆電球が点いているくらいが丁度よいと感じる人もいます。

最近では、照明が段々と暗くなっていく設定をできる機器も誕生しています。

これをどのように設定するかも一つのポイントになると思います。

また、電球の真下にベッドを置くか、それとも多少ずらすか、これくらいのことでも違うのではないでしょうか。また、窓から入り込む外の照明の明かりも無視できません。位置関係は大事な点だと思います。

巷には、太陽の光を結構通してしまうカーテンも売られており、知らずに買ってしまうと、朝早く目覚めることになります。

衛生環境

清潔一つ、重要なこととして、寝具類の衛生状態を挙げたいと思います。冬場はされほど問題にならないかもしれませんが、こまめな点検が必要です。

何日も同じ敷きパットなど使っていたら、たちまちに、大変な結果を招くことになります。あまり書きたくはありませんが、ダニの大群が押し寄せ、体のあちこちを噛まれてしまうのです。これでは、とても安心した眠りは得られません。

経済事情

就寝環境を整えたいからと言っても、つまるところ、それはお金と関係する面も大きいと思います。

眠りにまで経済格差の波が押し寄せるのでしょうか。あながち的外れではないと思います。

少なくとも、就寝環境は大事な点ですから、ここを節約するという発想はできれば後回しにしたいものです。洗濯機がないため、コインランドリーでシーツを洗濯する人もあるでしょう。

まとめて洗った方が得だからと、何日も同じシーツではいけません。これはだらしないからという意味ではなく、ダニの大群のことなどが関係しています。

昨今、安く手に入る就寝具がたくさん売られていますので、使い心地よりも安さ優先にせざるを得ない面も多分にありますが、それでも、やはり眠りの質を下げてまで・・・と考えると、少しは奮発しても良いのでは・・・といやはや新たな不眠の葛藤を呼びそうな話にもなってしまいそうです。

お金をかけずに質を向上できるような工夫も蓄積していきたいと思います。いかに良い就寝具であっても、無茶しても大丈夫というものではないでしょう。

湿度や温度、寝る前の準備などに気を配ることで、お金をかけない質の向上も多少はできる面があったら良い・・・と思っています。

REM睡眠とnon-REM睡眠

テレビの健康番組などで、時々登場する言葉です。レム睡眠、ノンレム睡眠とどこかで聞いた記憶はないでしょうか?

REMとは、rapid eye movementsの略で、日本語で高速眼球運動と言います。non-REM睡眠は、高速眼球運動のない睡眠を意味します。

実は、睡眠と一口には言いますが、質的に異なる二つの睡眠に分類されます。レム睡眠とノンレム睡眠とはそのことです。

ノンレム睡眠は、下記のように、段階を追うごとに眠りが深くなります。出現する脳波も段階により変化します。

  • 第一段階:α波の消失、低振幅脳波
  • 第二段階:紡錘波出現
  • 第三段階:徐波が20~50%出現
  • 第四段階:徐波50%以上

レム睡眠は、眼球運動を伴う睡眠です。この時に、起きると、高い確率で夢を見ていたことが報告されると言います。

周期

この二つの種類の睡眠には周期があります。

入眠後、まずノンレム睡眠に入ります。その時間は概ね90分とされており、90分経過すると、レム睡眠が現れます。そしてまた概ね90分後には、レム睡眠が入ります。これを4回程朝まで繰り返しているそうです。

目覚めのタイミングを、レム睡眠に合わせると、気持ちよく起きられるということになります。この周期を視野に入れられれば、タイマーのかけ方にも工夫が出来そうです。日本医師会ホームページの健康の森の中で「睡眠の科学」というページがあります。ここでも解説されていました。

さて、生理学的な面から、このような理解が進んでいますが、それでも今もなお、睡眠の機序ははっきりとは明らかになっていません。

寝つきを良くする入眠儀式の活用

読書我々の生活スタイルは、自然と眠る前には家に戻ったり、お風呂に入ったり、日中の様子と比べると、ゆったりした感じになっているように思います。

夜中になれば電車も走らず、多くのお店も閉まっていきます。住民全体がそれとなく眠りの方向に意識を向けて行くようであります。

眠る前にどのような過ごし方をされているかは人によって異なるようです。

入眠儀式ある人は、ベッドに入ってから本を読む習慣があり、眠くなったら電気を消すなどして、眠りに入っていくでしょう。

またある人は、テレビのニュースを見ながら眠りに入っていくでしょう。

もし、アンケート調査を行ったら、人によってその様子が異なるという結果が示されると思います。

これらは入眠儀式と呼ばれますが、どのような形があるのでしょう。

大人の入眠儀式のあれこれ

さて、一般的に眠る前のカフェインは寝つきが悪くなると言われますが、眠る前にコーヒーを飲むという人もいるものでしょうか。場合によってはそのような入眠儀式を行っている人もいるかもしれません。

この辺は個別性の強い所ではないでしょうか。

寝る前の飲み物

寝る前のコーヒーは、なかなか強烈な刺激物になると思います。それでも眠れるという人もいるのだと思いますが、特別コーヒーにこだわらないのであれば、別な飲み物をあたった方が眠りやすいのではないでしょうか。

ある人は、夕方以降カフェイン類は控えています、という風におっしゃります。つまり夕方から眠りを意識されているわけです。この辺も個人のスタイルが出そうなところと感じます。

カフェインが入っていない飲み物と言えば、ハーブ―ティーやミルクが思い浮かびます。

しかし、ここで一点注意しておきたいことは、飲み心地です。寝る前にわざわざ好きでもなく、苦くて後味の悪い飲み物を飲むのはいかがなものでしょうか。

ハーブティーもブレンドによっては、非常に精進深い味になっています。味を気にすることも大事なのではないでしょうか。

音楽

もし音楽をかけて眠るという人は、旅先で少し苦労することになってしまうでしょうか。その場合は、音楽を再生できるようにして出掛けねばなりませんので、少し手間がかかると言えます。

しかし、音楽を入眠儀式にしている人は多いようです。

音楽の場合は、逆に興奮するものもあるでしょうから、曲選びが要になると思います。

歌詞が入ったものはいかがでしょうか。熱い愛の歌や、悲しみを歌った曲は多いものですが、寝る前に聞いてしまうと気持ちが収まりきらないことはないでしょうか。(これも難しい所で、中には、激しい曲でも怒りを代弁してくれたようで気持ちが休まるなどの体験を生むこともあり得ると思います)

逆に、日中でも音楽を聞いているとついつい眠ってしまう曲もあるものです。これは歌詞入りの場合でもそうです。そんな曲を厳選してみるのも一つの手でしょう。

その他、バイオリンの曲かピアノの曲か、などこれらを考え出すと話はより複雑です。

一昔前に流行った、川のせせらぎや、森の鼓動のような、鳥のさえずりなどがおさめられているCDを選ぶのも良いと思います。

専門的方法の活用

寝る前に、漸進的筋弛緩法などをリラクセーション法として活用する方法も挙げられます。

寝る直前の儀式とは限らないのでは?

ゆっくり歩くあまり注目されていませんが、寝る直前以外にも我々は眠りに入る準備を行っているように思います。

例えば、入浴や夕食もそれにあたるでしょう。

何か、お風呂の後には、一日が終了した感覚をもたらすかもしれませんので、入浴から数時間後には眠っているようなサイクルがあり得ると思います。

その他、もっと遡れば、帰宅中の「徒歩」などもこれにあたる可能性があります。

毎日の事ではありませんが、徒歩の時間にクールダウンをして、眠りの下準備をしているのかもしれません。

こだわり過ぎると逆に眠れない可能性

色々書いてみましたが、神経が昂ぶっている時は、通常眠りにくいものです。

もし、入眠儀式を必ず実行せねば!と力を込めていたならば、力の入り過ぎで逆に眠れない可能性も残ると思います。

力が入り過ぎてしまったときには、ほどほどにするか、いっそ入眠儀式の事はひとまず忘れてしまうのもあって良いのではないでしょうか。

質による違いの実感を確認してみる

最後に、よく眠れた翌日と、そうでない場合とでは、どのような違いがあるのでしょう。

この点をよく時間しておくと、質の高い眠りを得ようとする意識は高まるように思います。睡眠不足などが慢性化しているような場合、自分自身のいつもの調子はこの程度なんだと、諦めている人もあるのではないでしょうか。

ある人は、寝起きの様子の違いを感じるかもしれません。いつも布団から出るのが嫌だったのに、それほど苦痛を感じないとか、目覚めの良さを感じるかもしれません。

ある人は、朝ごはんを積極的に食べたいと感じたり、職場では午前中からはかどるかも知れません。

どことなく、日本で働く人は、良く寝たところで、さほど違いはないと思っているように感じます。つまり熟睡や高い質の睡眠の良さを疑わしく、或いは二の次に考えている節があるように思います。

厚生労働省が掲げる睡眠対策 – 「健康づくりのための睡眠指針2014」とは

最後に、参考資料として、厚生労働省のホームページに掲載されている、健康づくりのための睡眠指針2014に触れたいと思います。

このPDF資料は、全部で63ページにもわたる長編です。もちろん睡眠の事ばかりが書かれています。

睡眠12箇条として、一つ一つ解説されています。

イラストなどは特になく、たくさんの文字によって説明が続きます。最後の文献一覧は、英語がたくさん並んでいます。

これを読みこなすのは、かなりエネルギーがいることと思いますが、12箇条の解説部分に限れば13ページです。

参考資料まで目を通すのは、おいおいで良いと思います。