カウンセリングに取り入れられる独自の視点について

獄暑

※この文章は、数年前に着想し書かれたものです。随想風に改変しました。

それはある年の事でした。

梅雨明け以降、予想通り物凄い暑さが続いています。柏市内も30℃近いと思います。全国の天気予報など見ていると、30℃超えの都市がたくさんありました。もしかすると柏は涼しいほうなのでしょうか。例年、暑さの記録が更新されたというようなニュースを頻繁に目にするものです。

さて、この季節には例年、ゲリラ豪雨がやってくるようになりました。兼ねてより夕立はありましたが、昨今はゲリラ豪雨です。ないしは雷雨です。

ゲリラ豪雨では、先ほどまで快晴だった空が、いつのまにか雨雲に覆われて突然に勢いの強い雨が降ってきます。かと思えば、さっさと止んでしまうのです。どこか趣漂う夕立とは明らかに様相が異なります。

カウンセラーとしての視点からゲリラ豪雨の役割が垣間見えた

ある時から、ゲリラ豪雨には何か意味があるのではないか?と感じるようになりました。

カウンセラーの視点が備わってきたから感じたのかもしれません。

思うに、ゲリラ豪雨前の空を見上げると、『雨が降りたがっていて仕方ない』雰囲気が感じ取られてきます。

湿気が充満していることもそれを手伝います。

そうして降ってきた雨が、アスファルトやビルのコンクリートを冷やし去っていくと、どこか周囲の気温が下がるのです。

つまり、ゲリラ豪雨は温まりすぎた都市の地表面を冷やしたかったのではないでしょうか。(ゲリラ豪雨に意思があるなどという話ではなく)

降りたがる雨

降りたがる雨などという表現は滅多に見ることはないと思います。降らずにはいられなかった雨とも言い換えられるでしょう。(この表現はある知人から着想を得ました)

ゲリラ豪雨などあると街で生活している者としては非常に大変な思いをすることになりますが、しかし、雨も降らざるを得なかったのかと考え出すと、ゲリラ豪雨に対する見方も少し変化してきました。

何かを調節したり守っていた可能性があるわけです。辺りの均衡を保とうとしたと言えるでしょうか。

昨今の夏の暑さに伴って、自然ができうる修復をしているという風に見えなくもありません。(壊れた結果ではなく、壊れまいとする有様)

これは、人が運動すると汗をかいて体温を調節する、ホメオスタシスに似ています。

昨今の暑さは誰もが感じるように、一昔前よりはるかに気温が上昇しています。おそらく正確には気温の高い日が増えたということなのだと思いますが。そして、都会では、上昇した気温が下がりにくいということも暑さを手伝っています。

この気温の上昇と対峙するには、ゲリラ豪雨ぐらいのインパクトが必要なのでしょう。

このような発想をカウンセリングでも取り入れている

それには何かの意味がある、という視点はカウンセリングを学ぶ過程で培った態度です。

ここではゲリラ豪雨を例にとりましたが、実際のカウンセリングにおいてもこのような発想は大事にしているつもりです。

端的に言えば、原因とは異なる、意味の方が見えてきた時に話が進展することも多々あります。