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心理臨床オフィスまつだ

診察とカウンセリングを並行して進める

診察と並行 進め方・活用の手がかり

最終更新日 2023年12月25日

精神科や心療内科クリニックにおいて、医師とカウンセラーが協同して、診察とカウンセリングを同時に進めて行くことがあります。どのような形態で行うか(付属のカウンセリングルームが設置されている場合等)については、その病院のスタイルによるところが大きいと考えられます。

全ての病院にカウンセラーが配置されているものではなく、医師と受付の人で構成されるクリニック、医師、看護師、受付で構成されているクリニックなど様々です。

仮に、カウンセラー、事務職員、看護師、医師で構成されている精神科クリニックの場合、医師の診察前にカウンセラーや看護師が大よその事情を伺い、その後に医師の診察が行われるという流れが多くなっていると考えられます。(クリニックによっては、問診票を記入後、直接医師の診察に移る場合もあります。)

医師からカウンセリングの話しがあり、並行する

医師の診察の中では、お薬の説明があったり、大よその受診間隔を話し合うなどの話がなされていきます。その中で、医師の判断でカウンセリングを勧められるという展開もあり得ることではあります。ここが、カウンセリングの入り口となる場合もあります。医師がどのように考えてカウンセリングを勧めたかという点は重要であると考えています。

もし、カウンセリングも利用していくという方向で話が進めば、医師の診察とは別に、カウンセラーとの時間が設けられることになります。(病院によってスタイルが異なります。)

人によっては、精神科医と臨床心理士の違いに疑問も出てくるのではないでしょうか。

うつ病等での並行例

例えば、うつ病や適応障害、パニック障害などの治療のために会社を長期間休職していた人が、一通りの医学的治療を終え、復職の日が段々と近づいてきたとします。

休職前に、どのような事情があったかは、人によって異なりますが、中には人間関係や仕事の内容をきっかけとした場合もあると思います。

元の部署へ戻るのであれば、また同じようにストレス状況は待っている可能性があります。

このような時、復職に向けて、医師の診察の他に、カウンセリングを提案されることはよくありそうな流れだと思います。

そこには、復職への不安や、残りの時間の過ごし方、復職の心理的スタンスなど、幾つか話し合う点は出て来やすいように思います。

このように、医師の診察とカウンセラーとの面接を並行することで、より多角的な支援となる可能性はあるのだと思います。

医師が一人で、これらを全て担当することもあるでしょう。しかしながら、時間の関係上、カウンセラーにという場合も少なくありません。そこには、単に時間の関係上カウンセラーが担当するわけではない理由もあります。

この点は、精神科とカウンセリングの相違に関連することになると思います。

並行しないことの方が多い

精神科等でカウンセリングの必要性を医師が感じる割合はそこまで高い事ではありません。医師の方針にもよるのだと思いますが、それでも8割もの患者に勧めることは多くの場合にはありません。

また、本当は必要だと医師が感じてもマンパワー不足という可能性も考えられます。その場合、病院内では並行できなくとも、外の機関を案内されるなどの可能性も十分にあります。

まとめ

必ず並行するものではありませんが、並行が有益に働くこともあります。病院によっても方針や考え方は様々ですので、カウンセリングの活用についても主治医とよく話し合うことがやはり大事なのでしょう。開始のタイミングもそれぞれで、一般的にはうつ病の治療が少し落ち着いた辺りなどに提案することがあります。