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心理臨床オフィスまつだ

なぜカウンセリング料金は高いのか

花びらのお金 カウンセリングに関して

最終更新日 2024年6月10日

カウンセリング料金に関する考え方は様々あります。1万円程度の費用を要する場合から、3千円程度、無料など、それぞれの機関の考えで料金は設定されています。

カウンセリング料金の高さには幾つかの訳がある

自治体などもカウンセリングを利用できる環境を整えているため、今後、無料カウンセリングは増えて行くと思います。

これは、望ましいことだと思います。多くの人が利用できる環境が整うわけです。

その上で、カウンセリングにおける料金について改めて触れてみたいと思います。

ある人:「 やっぱりお高いですね・・・。保険が効かないからなんでしょうか?」

カウンセラー:<それも大きいとは思います。病院で医師の診察代金を払う時、それは実際の料金の3割です。1万円の所が3000円を意味します。もしこれがそのままカウンセリングに適用されたら、一回あたり3000円くらいになるでしょう。しかし、料金については考え出すともっと色々な意味が含まれています。>

本題に入る前に、実際どのくらいのカウンセリング料金が設定されているのかを、まとめました。

機関により大きく異なるとお考えいただくと良いと思います。

私設開業は、やはり高い設定になってる

全国に点在するカウンセリングルームでは、10000円位が多いように見受けられますが、カウンセラーの考え方によりまちまちのようです。初回のみ無料とする場所も多く見受けられます。また割引などを採用している機関もあります。

心理臨床オフィスまつだの場合は、初回11000円です。

本サイトの該当ページ
当オフィスのHPです:予約・料金等のご案内
仮に2週間に一度、1年間利用すると・・・24.1万円です。

東京都内の調査結果

東京都内カウンセリングルームの料金を独自にランダムに調査した結果があります。

ランダムに抽出した10カ所の料金を調べました。

まず調べた方法や対象ですが、23区内のカウンセリングルームをランダムにホームページから確認しました。

  • その際、臨床心理士の資格を有していることを条件としました。
  • 料金は、一人の場合の初回で統一しました。
  • 大学院附属や精神科クリニック附属などの機関も除外しました。

調査結果一覧

分析

  1. 8,000円
  2. 5,000円
  3. 10,000円
  4. 15,000円
  5. 9,000円
  6. 12,500円
  7. 8,000円
  8. 12,000円
  9. 5,000円
  10. 12,000円

以上が、ランダムに検索結果の料金一覧です。平均すると、9,650円です。幅は、5000円~15000円です。

初回と2回目以降で料金や時間が異なる機関も散見されました。

この結果をどう捉えるか

概ね、予想していた結果と言えるかとは思います。つまり高い料金設定でした。心理相談機関利用ガイドの結果とも概ね一致します。

最も安価な5000円で週1回利用すると2万円です。これは子供を塾に通わせるくらいの金額と言えます。

この位が日本人にとっては、許容限度ではないでしょうか。カウンセリングは医療行為ではありませんが、他の事情でどこかの内科クリニックなどを受診すると2000~3000円程度の医療費を負担します。これは保険が適用されているためです。

この感覚が日本人の馴染みのある所ですが、患者負担額10000円を超える医療費はあまりお目にかかりません。時々、レントゲンや採血などで負担額が増える場合でも8000円くらいではないかと思います。

気軽に10000円のカウンセリングという気持ちにはなりにくい設定と言えるでしょう。

10カ所のみのランダム検索というごく簡易な調査とも言えないような結果ですので、何の意味もないデータとなってしまうかもしれませんが、何気なく調べた場合このような料金が目に入るという、ある意味ではリアリティのあるデータです。

また、料金には特別な意味も込められています。その観点から捉える場合には下記サイトもご参照下さい。

比較的安価、無料の設定

大学院附属のカウンセリングセンターのような機関は、2000円~5000円程度でした。参考までに、東京大学大学院教育学研究科附属心理教育相談室の料金はこちらです。

また、自治体などが設置する窓口の場合は当然無料となります。

保険が効くカウンセリング

病院においてカウンセリングが行われています。令和2年度の保険診療改定により、公認心理師によるカウンセリングが一部認められることになりました。(「小児特定疾患カウンセリング料」)この場合、一回20分、200点、つまり2000円です。患者負担額は3割、2割、1割などとなるわけですから、2割なら400円ですか?誤解があるといけませんので、よくお調べください。

令和6年度の診療報酬改定でも動きがあった

国家資格である公認心理師の存在は、法律に組み込まれています。改定の度に、なんらかの動きが徐々に増えてゆくのでしょう。

とはいえども、それは数ヵ月単位の話ではなく、数年に1回という進度です。

現在この資料を読み込んでいます。

関連サイトのPDF資料:【解説】診療報酬に収載されている公認心理師が関与する業務
―令和6年度診療報酬改定― 2024 年 4 月 一般社団法人日本公認心理師協会 保健医療分野委員会

臨床心理士の専門性や諸経費との関係からの設定

ほとんど経費

これは、あまり重視しておりませんが、見方によっては臨床心理士のカウンセリング1回は1万円程度が妥当とする考えがあります。これはこの後に述べる本質的な事とは別な次元の話です。

臨床心理士は修士課程修了をベースとした、専門職です。このような職種は決して多くはなく、医師や薬剤師も6年生ではありますが、修士課程ではありません。

弁護士の相談料が、30分5000円という表記をよく見かけますから、それと同程度の料金設定になります。

賃貸で相談室を構えるような場合、1日にお会いできる人数や諸経費を考えると、このような料金設定になってしまいます。精神科医は、一日で数十人の診察を行いますが、カウンセラーは、8名程度でもギリギリのラインに迫ります。

よく誤解されがちな事ですが、1万円に料金設定した場合でも、決して大きな利益を上げるような結果にはなりません。

万が一、利益優先のようになってしまったら、もはやカウンセリングは機能しなくなるのではないでしょうか。

1万円にすることで特別な時空間へいざない、質を高めるという理由からの設定

さて、ここからが、本当の理由です。

カウンセリングは相談とは言っても、時間が明確に決まっており、場所も一定です。これらは基本的な事であり、「面接構造」などと呼ばれることがあります。

面接構造を決めてカウンセリングを行うことで、そこに、非日常的な時空間を作り上げているという風に言えるかと思います。

なんのために、それを設定するかと言えば、自由で安全な場所を作ろうとする意志があるわけです。これらについての詳しくは、下記のリンク先をご参照下さい。

そして、料金もこの面接構造の一つと捉えられるのではないでしょうか。

以下要点をまとめました。

気兼ねなく話せる

一つには、料金の設定は、気兼ねなく話すことができることに繋がると考えています。つまり、「自分の話を50分もしてしまって、カウンセラーに迷惑や負担をかけてしまったのではないか・・・」という気持ちになりにくいというものです。

カウンセリングでの語りは、相談のようであって単なる相談に終始しないことも珍しい事ではありません。語ること自体に意義があることも少なくないのです。

濃い時間となる

例えば1万円の料金設定は、限られた時間を有意義に使おうとする意識を発生させないでしょうか。1500円では、そこまでの意識にはなりにくいと思いますが、1万円という大金の中では、カウンセラーも、相談に来た方も、ある種の緊張感を持つだろうと想像されます。

もちろん、1500円だからと、カウンセラー側は手を抜いて良いはずなどありませんが。因みに、料金はカウンセラーへの技術料ではありません。

10000円の社会的重み

1万円は、我々の日常生活の中で大金に位置づけられます。裕福な人は1万円ぐらい大金とは言えないとお考えだと思いますが、それでも、社会においては、1万円の料金が発生する場所はそれほどありません。

つまり、この重みづけをすることで、ちゃんとしたことを行っているのだという意識も働くのではないかと想像しています。カウンセリングは非常に個別的なお話が語られる場所ですが、そのことに十分に労力や時間、費用を費やす意義があることを後押しできないでしょうか。

このように、料金を設定すると、我々の意識には、無料の場合とは別な意識が生起するのではないかと想像しています。繰り返しになりますが、もちろん、無料のカウンセリングを否定するものではありません。

高すぎて利用できない場合に検討余地のある事

カウンセリング料金が高額であることは、多くの人が思うところだと思います。

ここでは、他の方法でカウンセリングを受けることができないかを検討しました。

特殊な料金の枠組みを活用できることがある

例えば、現在コロナウイルスの影響が社会的に大きい広がっています。すると、我々心理臨床家として、何か社会に役立ててもらえることはないだろうかと、考えることがあります。日本臨床心理士会は、電話相談を開設しました。

従来の枠組みではご利用いただきにくいとすれば、それは期間限定なり、回数を決めるなりでご提供できることはあるわけです。

例えは適切ではないかもしれませんが、お寿司屋さんがランチをやっていると、普段は行けなくとも、ランチ価格であれば出て行けるものです。

しかもそれは、余り物だったり、手を抜いたものではありません。

協賛店になっているカウンセリングルームを探す

カウンセリングルームを1つの事業所と考えた時、商工会に所属しているかもしれませんし、何か他の団体に加入していることがあります。

その場合、その団体全体として何かに力を入れて、それに協賛する事業所を募集することがあります。その他、都道府県単位や国の施策が背景にあるものです。

その協賛店にカウンセリングルームが挙げられることがあります。

「カウンセリングルーム 協賛店」などと検索すれば何かが見つかるかもしれません。

初回のみ何%かの割引きとする機関や、毎回の割引きなど多種多様です。

  • 子育て応援企画

当オフィスも、千葉県のチーパスへの協賛を行い、独自の枠組みを検討しています。これは全国的に名称を変えて実施されています。

 

  • 東京結婚応援支援事業

TOKYOふたり結婚応援パスポートも協賛店を募集しています。

  • 少子高齢化社会との関連施策

少子高齢化社会において政府は各種対策を行っています。そのいきさつを知ると、どのような領域に政府が補助金などを投入しようとしているかが見えてくるかもしれません。

子育て支援、健康応援、婚活支援は、全てその背景に少子高齢化対策と関連するように見えます。このような背景のもと、公的な相談窓口が設置されていることがあります。

カウンセリングの枠組みを柔軟に活用する

最後に、制度上の話ではなくなく、意識の中でカウンセリング利用の枠組み自体をカスタマイズする方法があっても良いのではないかと考えています。

例えば、カウンセリングのスポット利用です。定期的に通わなければならないという意識を外し、年数回のカウンセリングという枠組みに置き換えてみる方法です。

これにより費用を年間3万円程度にできます。

全ての方や、全てのテーマに応用できるものではないとは思いますが、何かの意味をもたらす可能性もあるとは思います。

スポット利用に関連するページ:カウンセリングの頻度や回数について

 

まとめ

料金に関する考え方は様々あります。

電話相談、自治体が運営する相談窓口、学校内の相談窓口など、これらを活用すれば多くの日本国民が回数は少なくともカウンセリングを受けられる可能性は格段に広がりました。

どうしても料金を抑えなければという場合には、それも一つの検討余地のあることであります。