結婚式に出席したBさん

いろいろ考えた結果、Bさんは、結婚式に出席することに決めました。

なんだかんだで、付き合いの長い後輩の事ですから、顔だけでも出そうと思ったのです。早めに帰ってこようと考えていました。

晴れない気持ち

しかし、ここまで決めてもBさんの中の、気持ちの迷いは晴れた気がしませんでした。結婚式に出席するとかしないとか、そういう話が本題ではなかったのでしょうか。

もう少しで、自分の迷いが確かになりそうな気がしていたのですが、はっきりとはしないのでした。うらやましさなのかもしれないと思っていましたが、どうやらそれはそれほど重要なことではなかったようです。

もう少しBさんの生き方に関わるようなテーマがあったようなのです。

Bさんの生き方を振り返ってみると、12年間の勤続です。12年働けば、相当その業界のことには精通していくものでしょう。Bさんの仕事はあるメーカーでの商品企画でした。自分で考えてきたものが実際に商品になって世の中に出て行くという、そういう仕事だったのです。業界に精通してきたところで、益々やってみたいことも増えているようでした。

後輩の生き方

後輩は、Bさんとは少し仕事に対する価値観は異なりました。働いてはみたいけれど、そのうちには、早めに家庭に入って行きたいと考えていたのです。適齢と言われる年齢での結婚でした。Bさんが感じたうらやましさのようなものは、もしかしたら、結婚そのものではなく、後輩が、自分の希望に沿った進展をしているという点だったのかもしれません。

結婚式に参加したBさんはどんな体験をするのでしょう。

結婚式

教会の鐘の音は誰のために鳴る
結婚は当事者同士の事ではありますが、なかなか単純にはいかない日本社会でもあります。時代劇など見ていると結婚は当事者同士のこと以上のことの方が大きく映ります。跡取りとか身分とか、なんだとか。

◇ある30代女性Bさんの生き方

この物語風記事は数話に分けて書かれています。

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