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心理臨床オフィスまつだ

勝手にその人を決めつけないで、「どうです?」という態度を大事にしたい

決めつけない カウンセラーの態度

最終更新日 2023年8月29日

我々、臨床心理士は、元々医師が行うような診断はできません。

それはさておき、何かをカウンセラーが断定するのはいかがなものかと思います。

もちろん、何かをはっきり言い切る事が必要な時もあるのだろうと思いますが、ことさらその人のことを一方的に決めつけるのは押しつけがましい気がします。

あなたはこうなんですと勝手に決めつける

例えば、心理検査を行ってその人の性格傾向が示されたとします。

あなたは、「〇〇ですね」などと言われたとき、その結果がどうであれ嫌な思いをする人も多いのではないでしょうか。

それはあくまで心理検査の結果であって、本当にそのひとのことを示せているかはどこまでいってもわからないのです。

その結果を一つのたたき台のようにして、話し合っていくなどであれば話も深まりやすいのではないでしょうか。

前と同じことになりますよ

これもわかりません。

以前と同じことが繰り返される確率はどの程度のものなのでしょう。

そのときから何年も経っていることなら、条件もだいぶ違うのではないでしょうか。

いずれにしても話し合いの余地はあるわけですから、ご本人がどう感じているのかなど聞いてみたいところです。

ご自分ではどうです?

周囲は色々な意見を投げかけてくるものですが、カウンセリングの場では改めて、ご自分ではどうです?というくらいの態度を持ちたいと思っています。

周囲が言っていることが的を得ているかどうかはわかりませんし、的を得ていた場合でも、当の本人がそれをどう受け止めているかはわからないのです。

早とちりして決めつけてしまうのは誤解を生んだり、ペースを乱すことになるのではないかと思います。

例えば医師は体調の回復とともに、そろそろ仕事を探して良い言うかもしれません。

これは医学的には妥当な事ですから、周囲も、働いて良いんだと思うでしょう。

しかし、人間体調が整ったからと言ってすぐに何かをはじめたい気持ちになるのでしょうか。

病み上がりなどという言葉もあるくらいです。人によってはしばらくゆっくりしたいと思う人がいて不思議ではありません。

その辺りの所は本人に聞いてみないことにはわからないのです。

そういうわけで、先生はそのように言っているようですけど、ご自分ではどうです?

こういう態度を大事にしています。

まとめ

カウンセリングは安心感の漂う場であることが重要と捉えています。ましてや、自分自身の事に意識を向ける自己理解など、なおさらに安心感が重要になります。