キャッシュレス化を推進するCMなど、多くの場面でキャッシュレス化の勢いを感じるようになりました。
しかしながら、なかなか思うようには進んでいないようでもあります。
様々な理由が挙げられますが、あるフィクションを例にかなり偏った見地から一つの考察をしてみました。
今回の柏心理通信のテーマはキャッシュレスにまつわる心理的背景事情です。
柏市の窓口も対応済み、駅前も続々キャッシュ化が進んでいるが・・・
2023年4月の記録が残っていますが、柏市役所のHPにはキャッシュレス対応可とのお知らせが出ています。
これは柏市に限ったことではなく、例えば、少し離れた春日部市を見ても同様です。
市の窓口でのお支払いについて、キャッシュレス決済が可能となりました。便利なキャッシュレス決済をぜひご活用ください。
そして、柏駅前でも続々キャッシュレス化が進んでいます。
ここで強調しておきたいのは、キャッシュレスの方こそがメインの支払い方法であるというキャッシュレス化が進んでいます。
現金では支払えないというお店にはまだ遭遇しませんが、徐々にそういう雰囲気になってきている模様です。
また、飲食店では、注文も個人のスマホを使うことになります。
これにより、客、店員の接触がほぼなくなるのでした。
注文はスマホ、料理は猫型ロボットなどが運んできて、決済は無人精算機でするのですから接触のしようがありません。
これはコロナ前との決定的な違いといえます。
養老孟子先生がよく言及しますが、災害が物事の変化を押し進める面があるそうなのです。
引用元:【養老孟司vs田原総一朗】災害でしか変われぬ…日本の構造的問題とは?【ReHacQ昭和100年対談】ReHacQ−リハック−【公式】
さて、キャッシュレス決済に恐怖を感じる心理について、ある体験談を紹介したいと思います。
キャッシュレス決済に恐怖を感じたある青年の経験(フィクション)
あるよく晴れた日、その男性はふらりと出かけたそうです。
何のために出掛けたわけでもありませんが、お腹だけは空くもので出かけた先では早速ランチをやっているお店を探しました。
あまり手持ちのお金はなく、1000円以内を予算に考えました。
そして、もしもの時にはクレジットカードを使おうと腹案があったのです。
クレジットカード可

クレジットカードが使えるお店には表記があるもので、入念に確認したうえでランチ定食900円のお店に入りました。
店員さんに尋ねられるまでもなく、直ぐ様にランチ定食を注文したのです。
税込み900円という事ですから、手持ちのお金でなんとかなります。
気の緩みからもう一品
男は、ランチ定食だけでは満足がいかず、壁に掛けられた札の一品料理が気になって仕方なく、ついつい追加で注文したのです。
旬の魚を握りにしてくれるのだそうです。
「小銭が数百円あったはず・・・まさか500円もしないだろうし。たまにはいいでしょう。」
度肝を抜かれるお会計
男の算段は見事に外れていました。
なんと1500円の請求です。
なぜなのか、それはわかりません。一品料理の値段は書かれていなかったのです。
そんなに・・・高いとは・・・。
このお店、昼間はランチで低料金設定ですが、夜はもっと本格的な料理を出しているようで、その領域に
手を出してしまったためだったのでしょう。
すかさず、男はクレジットカードに手を付けます。
ところが・・・

女将さん:『昼間は現金だけなんです~』
男は財布に空いた穴の中までのぞき込み、なけなしの小銭をかき集めました。
奥の奥から出てきた銀色の硬貨は・・・・
キャッシュレスはこりごり
さて、こんな経験をする人は現実にはあまりいないかもしれません。
しかし、ありそうな話ではないでしょうか。
こんな体験をしたら、この男性は、現金主義に留まることでしょう。
思うに・・・
「万が一こんな状況になってしまったら・・・」
という恐怖感がこの国には渦巻いているためにキャッシュレス化は進まないのではないでしょうか。
非常に偏った視点ではありますが、多少なりとも近い思いでいる方は点在しているはずです。
恐怖感、或いは人様に迷惑をかけてしまうという罪悪感、それから自分自身がみっともないという羞恥心など、様々なものを抱きながら我々は生活しているわけですから、メリット、デメリットで推し量れることではないように思えて来ます。
キャッシュレスで全て済むことになったとしても、ハイブリッドで現金を持ち歩く人は後をたたないでしょう。
ハイブリッドが世の中には多すぎて複雑になっていることもある
何かの時のために心配だからと、公衆電話代として10円を持参した記憶を持つ方は多いでしょう。
学校にお金は持ってきてはいけませんといいつつ、これも一種のハイブリッドなのです。
最近では電子帳簿保存法のような、紙と電子化がやはりハイブリッド化しています。
紙だけの時の方がシンプルだったことは確かです。
両方というのは、単純に受け入れやすいことではないと思います。
キャッシュレス化問題で我々はまた新たなハイブリッド化を迫られているのです。
関連ページ:便利さを手に入れることは何かを失っている側面も持っている
世の中はミーハー!そのうち、ある閾値を超えたらキャッシュレスが当たり前になるかもしれない
もはや現状はそうなのかもしれません。
思い出したいのは、マイナカードです。
当初多くの国民はマイナカードに懐疑的でした。しかし、ある時を皮切りに一気に取得率が伸びたのです。
それはマイナポイントの付与つきなどということではなかったでしょうか。
すると、オセロのように形成がひっくり返ったのです。
なんでマイナカード持ってないの?などと馬鹿にされるようになったのです。
関連ページ:多数派が正しいとは限らないとわかっていても、やはり気になる
まとめ
かのアリストテレスは貨幣の条件を挙げた、と記憶してます。
確かそれらには耐久性なども挙げられていたはずです。
アリストテレスからすると一体、現代のキャッシュレス化をどのように考えるのでしょう。
かつてなら、金や銀を媒介物にしていたわけですが、それがなくなり、「信用」こそが寄る辺となる時代ということでしょうか。
しかしながら、かつての時代より、「信用」というもの自体の信用に陰りを感じているのですが・・・
カウンセリングルームもキャッシュレス化されてきています。
これは時代の流れからすると当然であるものです。
当オフィスは現金のみとしております。




