最終更新日 2024年12月19日
雑談については幾つかの考えがあります。
基本的にカウンセリングは専門的行為を謳っているくらいですので、カウンセラー側が雑談に時間を使うのは本来の趣旨とは異なるでしょう。カウンセラーの興味関心から雑談ばかりになるのはいかがなものかと思っています。
私は、雑談も十分に意味を持つと考えています。
カウンセリングにおける雑談
雑談とは、つまりどこのソバ屋が美味しいとか、アイドルがコンサートをやるとか、そういう類の話を指すのだと思います。
雑談が単なる雑談ではないことも大いにある
雑談が実はその人の世界観を表していることもあるでしょう。
蕎麦屋の話題にしても、なかなか蕎麦の話に興じられる人がたくさんいるとは思えません。特に若い人だったら尚更ではないでしょうか。
蕎麦の話を通して、自分らしさを確認していくプロセスもあります。それは見かけ上雑談ですが、もっと大きな意味をもつ話しといえるでしょう。これはカウンセリングの一部に数えて頂けるのではないでしょうか。
これは確認が必要な話題ではないか?という話の方が雑談のような意味合いになることも
「専門家なら当然あのことは確認したのでしょうね?」などと、指導者やどこかの本に書いてあるセリフを思い出すカウンセラーもいるかもしれません。
書物においては大事とされる話題であっても、実際のその場のカウンセリングは千差万別なものですから、必ずしも必要な話題にはなりません。
それをカウンセラー側が、確認しなくてはいけないという観念にばかりとらわれたために時間を使おうとしたなら、それはカウンセリングの進展を阻害する雑談の様なものでしょう。こういう時間は極力排除する必要があると見ています。
話しにくい話題もある
カウンセリングの場にお越しになったとはいえども、簡単には口にできないようなお話もあって当然のことです。
そのような時、雑談がウオーミングアップのように使われることがあっても不思議ではないと思っています。
カウンセリングの場面ではなくとも、これは多くの人が経験を持つはずです。
例えば、仕事で大きな失敗を報告しなければならない時、やたらと前置きが多くなったりするものです。これは雑談ではありませんが、そうして徐々に本題を伝えることもあるものです。
いきなりでは、相手がショックを受けてしまうと考え、気づかうがためということもあるでしょう。
場合によっては雑談だけで終わっても良い
雑談とは、ありふれた話題とも言えます。
いつもどこかで修羅場を生きているその人にとって、安全に雑談を交わせる場とはやはりそれなりに意味が深いのではないでしょうか。
もしお望みならば、そのようにカウンセリングを活用することも大いに結構だと考えています。
つまり、一時でも安心した空気を体験していただける場となれればそれはカウンセリングそのものを指します。雑談を用いたカウンセリングと思っていただいても結構です。
雑談をしてはいけない場所ではない
カウンセリングの場は、雑談をしてはいけない時間ではありません。
しかし、雑談のための場所ではないことも確かです。
ジョセフィン:幾つか補足です。カウンセラーによっては、雑談に応じないと決めてかかっている人もあるかもしれません。
その他、カウンセラーに対する質問、例えば、「どの辺にお住まいなのですか?」と聞いた時、緊張感の走る面接があります。
マーガレット:なんてことでしょう!?そんなことがあるのね!
ジョセフィン:いかにも信頼関係に影を落としそうな場面です。難しい言葉ですが、「カウンセラーの匿名性」という概念があります。カウンセラーがここに反応してしまうと、微妙な雰囲気になってしまうのです。これは本来カウンセラー側が気を付けるべき事です。
マーガレット:何もかもオープンにする人間関係は、他でも多くはないけれども、どこに住んでるかさえ言えない関係なんて難しいですね。これは、カウンセラーによって分かれるところだと思います。いずれにしても、カウンセラーとの関係は特殊であるには違いありません。
まとめ
- カウンセリングにおける雑談はカウンセラーによって捉え方はまちまちである
- 雑談に応じるカウンセラーもいれば、そうでないこともある
- カウンセラーは職業倫理上も、プライベートな事を何から何まで話せる者ではない
- カウンセリングでは時間、料金が決まっている
こんなところが留意点ではないかと思います。