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心理臨床オフィスまつだ

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カウンセリングにおいても、絶えず変化する心境や考え

流転 カウンセリングに関して

最終更新日 2024年9月30日

人の心境や考えは絶えず変化していくことも、一つには自然であり当然のことでもあるのではないでしょうか。

カウンセリングの中でも様々な考え方や心境が述べられることがあります。

時には、このような方向で考えているというが共有されることもあります。

カウンセリングにおいても、人の気持ちや考えは、絶えず変化するとも捉えている

抽象的ですが、例えばAの方向に進むことを共有した場合でも、Bの方向へ進むという可能性は残されていて良いと思います。

カウンセリングは何かを決断する時間とも違うように思います。

また、おそらく決断は日常生活の中で起きているのではないでしょうか。

カウンセリングでも、Aの方向へ進むことについて十分話し合うことで、Bの方向へ展開する

選択肢

AとBの方向性があるとして、カウンセリングにおいては、そのどちらが正しいかという社会的な観念や一般論はあまり重要視されないことになります。

一般常識を養おうとする時間ともまた異なる訳であり、ご本人にとって、意味のある選択をしていただくことの方が重視されるものでもあります。

例えば、とことんAという方向が良いと感じた場合でも、最終的にBという方向へ変更しても、それはよりその人の進みたい方向が明確化された表れではないかと感じることもあります。

日常生活の中で、あちこち方向性が変わったりすると、何かとやりにくい感じがすると思いますが、可能性について深めて行くと、当初の話とは別なことが浮上してくることも珍しくはないと思います。

いろいろな可能性の探究が自由であるという点は、カウンセリングが持つ特徴の一つとも言えるでしょう。カウンセラーが日常生活上接点がないということも関係しているのではないでしょうか。

また、AからBに移行することは、形は違えど、元々その人が求めていたことが意識化されてきた表れであるとも見えるわけです。外から見てBが良いと感じる場合でも、Aが良いということをよく理解していくことが、結果的に不思議とBにつながることがあるというわけです。

そして、やはりAであったと確認をつけることもあるわけです。AとBが根本的には同じ種類のものであることが発見されることもあるでしょう。

このような時にカウンセラーの存在意義があるとすれば、その探求の過程に添うということくらいなのではないでしょうか。

また、時にはカウンセラーが何かを、止める方向に動くということも可能性としてはあるでしょう。

フィクションを通して分かり易く

振り返る

非常に抽象的な書き方になってしまったため、補足として、フィクションを用いてみたいと思います。

例えば、「とにかく仕事を辞めたい。家族からは反対されている」という内容をカウンセリングの中で共有したとします。

カウンセラーは辞めたいという気持ちを尊重するでしょう。おそらくその人の周囲の人は反対することが多いと思います。

しかしながら、この場合、上述したAとBのように、辞める人もあれば、辞めない人もあるということになります。

カウンセリングの中では、辞めて良いのだ!と思い立った場合であっても、時間を経てからやはり職場に残る決断をすることもあって良いわけです。

カウンセラーに遠慮しなくて良い場所

このような時、「なぜ一度決めたことを覆すの?私が相談に乗ったあの時間が無駄になったじゃないの!」などということになってはカウンセリングとは言えないでしょう。

むしろ、自分で結論に至ったことを喜ばしく感じることもあるくらいではないでしょうか。

考えてみれば、ああでもないこうでもないと深く悩んだが故にカウンセリングにお越しになっているような節があるわけですから、そんなにスパッと答えが出る方が不自然でもあります。

何に悩んでいるかさえわからなくなる経験をお持ちの方は多いと思います。

まとめ

どこかでも触れたように、目に見える形、知覚しやすい形で表面に現れているそのことは、そのままのこともあれば、カウンセリングを通して段々と本質を表していくことがあるように思います。

平易な言葉にすれば、これは一つの気持ちの整理を行った時間と言えると思います。仏教の難しい言葉にすれば「無常」とか「万物流転」などということになってしまいます。

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