最終更新日 2023年4月3日
カウンセリングを行う際に、時間は非常に大事な意味を持ちます。
ご予約をいただく場合も、それではだいたい~時位に来てくださいとはお約束せずに、12:30とか14:00をご提案するわけです。
背景には、カウンセリングの時間をなるご相談にお見えになった方が自由に使い方を取捨選択していただけるようにという思いがあるわけなのですが、今回の記事ではその時間を把握するための時計について書いてみたいと思います。
カウンセリングにはアナログ時計を選択している
世の中にはたくさんの時計が販売されていますが、自分で時計を作ったという人は稀でしょう。当然ながら当オフィスの時計も、ある場所で購入したものを使っています。
購入に際して、アナログ時計を選びました。
あくまで、私の場合ということになりますが、カウンセリングの時間が50分や60分ですから、残り時間が後何分ぐらいであるかが一目で把握できるという理由から選んだわけです。
もちろん、デジタル時計でも残り時間はすぐにわかるのですが、視覚情報としてあとどのくらい針が進んだらカウンセリングの時間が終了するということがわかりやすいのです。
私の場合デジタル時計ですと、一度頭の中で考える時間がかかるように感じています。
目覚まし時計のような機能は使用しません。
また、掛け時計タイプか置時計タイプ化も分かれるところです。面接室の椅子や机の配置状況による所が大きいでしょう。
デジタル時計には湿度や温度を測る機能がついている
デジタル時計の場合は、モニターに気温や湿度が表示されている製品があります。
これは確かに重宝します。面接中の室内環境は面接に集中するため大事なチェックポイントになるからです。アナログ時計の場合は、別途湿度計や温度計をどこかに設置することになります。
腕時計はチラチラ見てしまう
鳩時計
カウンセリングルームによってはもしかしたら鳩時計を使用している所もあるかもしれません。かなり斬新な発想のように思えます。聴覚でカウンセリングの終了時間を把握するわけです。
もし終了の5分前や10分前に鳩が出てきたら、残り時間がわずかであることに気づくでしょう。
デメリットとしては、50分中の40分は感覚だけを頼りにせざるを得ないということになるでしょうか。また、深刻な話題の時に鳩の声はどのように感じられるでしょうか。
その場にふさわしい感じであればよいのかもしれませんが、毎回、同じ時間に同じ内容が語られているはずはありませんので、場合によっては拍子抜けするようなタイミングで鳩が出てきてしまうこことも考えられます。ぼんぼん時計などであれば、いささかニュートラルな感じもするでしょう。
体内時計ないしは生物時計
人間には体内で時間をよめる力があると聞きます。例えば、毎朝7:30に起床している人は、目覚まし時計を使わずとも、自然に7:30に目が覚めるのです。この理屈からすれば、熟練したカウンセラーは時計がなくとも時間を把握することができるのかもしれません。しかし、それにしても誤差は生じるのではないでしょうか。
ドラマなどでは、時々体内時計が登場します。例えば洞穴に閉じ込められた人が暗闇の中で時間を知ろうとするときなどのシーンです。ドラマでは絵になりますのでそれで良いのでしょう。
また、ご相談にお見えになる方にと時間を共有することが大事であると考えると、時間の使い方がカウンセラーの独りよがりになってしまう可能性を持っています。
案外頼りにしていた感覚が外れるということがあります。そこにはもしかしたら過信があったのかもしれません。毎回自分の足元を揃えるような謙虚さが何事にも必要なのでしょう。オーケストラであれば、識者などいなくても自分はずれずに演奏できると言っているようなものです。
むしろ習慣にしたいのは、起床時間などではなく、こうした自分の足元を揃えるような態度の方なのです。
最後に
最後に一言付け加えたいのは、カウンセリングは非日常性を持つこととの兼ね合いです。
ある種の異世界くらいの認識を持っています。ですが、現実で生きて生活をしている人が訪れるのですから完全に遊離するわけにはいきません。
そこで、「時間」が現実との接点を保ってくれるわけです。そう考えても時間に注視することは非常に大事な事です。