最終更新日 2024年3月13日
何かの知識や技能を得ようとするとき、まず本を読むという方法が考えられます。
また、百聞は一見に如かずという言葉もあります。
どちらが優れている方法であるかはわかりませんが、少なくとも、人によって勉強の仕方は分かれると思います。
カウンセリングでは経験も知識も両方大事で必要な事だが、学びのスタイルは異なる
ある人は、とにかくやってみないことにははじまらないとお考えになるでしょうし、ある人は、先に知識を入れなければ何からはじめていいかわからないとお考えになることでしょう。
どちらの考えも一理あるわけです。
ですから、一概にどちらを優先したほうがいいという風には言い切れない面があるのではないでしょうか。
仮に理屈は後回しの方が良いと見える分野のことであっても、知識優先が必ずしも悪い結果をもたらすとは限らないわけです。
行動優先の方からすると、知識を先に入れようとする人はじれったく感じられるかもしれません。
ですが、知識優先の方からすれば、行動優先の方の振る舞いは、危なっかしく見えているのかもしれません。
カウンセリングを学ぶとたくさんの方法があることに気づく
実は、カウンセリングの方法にしてもたくさんの種類があります。その全ての種類の専門家になるということは莫大な時間を要するでしょう。
ですから、多くの心理臨床家は、まず馴染みの方法や理論と出会い、そこを学びの発進地点とすることがあります。
そして、その学びの方法もまた、実技的な要素の強いトレーニングと知識を入れるトレーニングとがあるわけです。(そのほかの要素もあることでしょう。)
上述したことに照らし合わせると、やはりどちらを優先した方が良いとは言い切れないと最近特に思います。
頑固一徹も悪くない
ここで、「頑固」という言葉を挙げたいと思うのですが、この言葉の響きからはどことなくネガティブな印象を受けます。
逆に「柔軟」という言葉からは、どこかポジティブな感じを受けます。
しかし、本当に「頑固」がネガティブなものなのかというと、決してそうではないわけで、学びの方法としても、言い換えれば、しっかり自分のスタイルを守れる人とも言えるわけであり、安定感やまとまりが強いのではないでしょうか。
本から学ぶカウンセリング
さて、それでは本からカウンセリングを学ぶことは可能でしょうか。当然本を読んだだけではカウンセリングを行うことができるとは思えませんが、有益な本がたくさんあることも事実です。
本を読むことで、先人の考えに触れたり、カウンセリングの初歩を知ることは可能です。全く本を読まないカウンセラーも勉強不足と言われてしまいそうでもあります。
多くの本が出版され過ぎた
しかし、書店でカウンセリングのコーナーを見ると、非常に多くの本が並んでおり、どの本を選んで良いか迷ってしまうものです。それほどに多くの本が出版されているのです。
例えば、信頼できる本が見つかったならば、その一冊を徹底的に読んでいくという方法も良いと思っています。同じ人が書いた本を、何冊も読んでいく方法もあって良いと感じます。数冊読むうちには、その人が言わんとしていることに少しは接近できるかもしれません。なかなか理解が進まないからと、別な著者の本に手を出して混乱を深めてしまうこともあるでしょう。(うまく行く場合もあると思いますが)
また、身近に、良書を紹介してくれすな人に心当たりがあれば、信頼できる本探す近道になるでしょう。
偶然出会う本
一方で偶然出会う本もあります。何気なく見ていた書店で、気になるタイトルが目に留まることもあれば、別な本を読んでいる中で、あるカウンセリングの本の内容が引き合いに出されていたり、このようなきっかけで良書に巡り合うこともあると思います。インパクトはこちらの方が大きそうに感じられます。
まとめ
本ばかりを読んでいてはどうにも進展しないことがあることも事実です。また、本を読んでおくことが最低条件になることもあります。おそらく行ったり来たりしながら自分自身のスタイルが見つかっていくのではないでしょうか。