最終更新日 2023年12月26日
カウンセラーにがっかりされた方もいらっしゃることと、よく認識しております。
他の職種同様、カウンセラーは自己研鑽を継続する必要性を強く感じています。
カウンセラーは自己研鑽の必要性を強く認識している
カウンセラーは、その専門性の向上に努めるわけですが、その方法の一つに学会へ所属することが挙げられます。そして、研修に参加する事です。
学会では、各種研修会が企画されることもあり、学会員であればその研修を受講することができます。
臨床心理士の場合は、更新制をとっており所定の研修に参加することが義務になっています。
例えば、日本心理臨床学会に所属している臨床心理士は非常に多くなっています。
また臨床心理士の場合は学会に加え、多くの場合、日本臨床心理士会にも所属することになります。そして、活動する都道府県単位で臨床心理士会がありますので、東京都臨床心理士会などにも入会することになります(義務ではありませんが)。
このように所属していると、研修の案内が来たり、学会開催がいつなのかという情報が集まります。もちろん情報化された時代ですので、ホームページを参照すればそこにも掲載されていることが多数あります。もちろん、学会という枠ではない研修会も数多く開催されています。
他の対人援助職も当然研鑽している
これは臨床心理士に限ったことではなく、病院の医師や看護師達も同様の組織が背景にあり、〇〇市医師会や、〇〇市看護協会などに所属しているものなのでしょう。
日々の活動に加えこのようなことに参加する意義は、やはりそこに参加する事に訓練の性質がにあるからという点ではないでしょうか。またそこで得たことは日々の診療の中へ還元できることが望まれます。我々カウンセラーはカウンセリングの中に還元しようとします。
カウンセリングの研鑽とは倫理である
カウンセリングの研鑽は倫理であるとさえ言われます。臨床心理士が更新制をとったことは、生涯研鑽する覚悟を問うているようでもあります。
他の専門職も相当な研鑽を継続しています。少なくとも、同量の研鑽は必須になると考えられます。
新しい知見を得るとか最新の動向を注視するという類の研鑽もありますが、専門家として完成に少しでも近づくという事の方がカウンセリングにおいては主題になるように思います。
感性を磨くことと唱える先人の言葉もあります。
我々の研鑽は、音楽家がコンサート外では日々トレーニングを続けて行るのと似ていると思います。
まとめ
カウンセラーの不甲斐ない状況は、やはり真摯に受け止められねばなりません。とにもかくにも研鑽を重ねていく以外に進歩する道はないと考えております。
同時に、とにかく研鑽してれば良いのだというわけでもありません。それを、実際の現実場面に還元できなければ、どこまでいっても社会からはファンタージーとか自己満足の世界との指摘を受けることになるでしょう。
しかしながら、実際場面に反映されたという時、それは誰も気づくことが出来ないような反映ということもあり、決して目立つものではありません。
研鑽を積む覚悟と同時に、妙な自己意識からの離脱も覚悟する必要があることは言うまでもありません。