最終更新日 2025年4月8日
うつ病と聞くと、気分の落ち込みが思い浮かべられるかと思います。
もちろんそれもそうですが、一方で体の方に不調を覚えることもあります。
その中には、体が重いということがあります。
うつ病で体が重い
目が覚めた時、起き上がれないような重さを覚えることはないでしょうか。
布団が重いわけではありません。
うつ病ではおっくになるのだから、気力・・・といえばそのようにも思えてきますが、その他にも実際体重くて仕方がないような状況です。これは大変つらい寝起きです。
これは、起き上がってからも続くもので、決して怠けているという類のものではありません。
体の方にうつの症状が全面的に出現することもあります。
厚生労働省系サイトの「心の耳」にも事例があります。
- 参考サイト 心の耳:身体症状が前面にでていたうつ病の事例
まるで、体が鉛のようだ・・・
これは表現の仕方の違いになりますが、体の重さや不快感、倦怠感、疲労感は様々な体験の仕方をして表現されることになります。
現代人が「鉛」を熟知しているとは思えませんし、杭が打たれたようという言葉も今では使いません。わからずにとりあえず使っている言葉もあります。
体がだるい、重い、痛い、なんか変、押しつぶされるみたい、なんかへばりついているみたい、つまる感じ、など現代風に言うとこんな表現になるかもしれません。
体の症状なのでまずは内科などの身体科を受診する方が多い
これは大事な所だと思います。体が重いというところから、直ちにうつ病を想像する方は少ないと思います。体のことなのですからそう考えて当然でもあります。
知識として知っている場合でも体の方に何か起きていないかは調べておく必要があるのではないかと思います。頭痛やめまいが出ていれば体の方の診療を考えやすくはなるでしょう。
精神科クリニックによっては、体の診察も一体的に行っていますが、必ずしもそうではないこともあるかもしれません。
そういう意味では、やはりプライマリケアは非常に重要であることがここでもうかがい知れます。
うつ病に身体症状
こうした身体症状が出るとされています。NHKサイトにわかりやすいデータが示されています。
こちらのNHKサイトを参照すると、うつ病の特徴的な症状を、「からだの不調」と「こころの不調」にわけて紹介していました。
そこには患者さん自らが訴えた症状として、「疲労感・倦怠感」が58.6%と高い割合で示されています。
背景
うつぼ症状の背景事情は、生理レベルでのことに注目する必要があります。
セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンといった脳内神経伝達物質が症状に関与していると考えられています。
例えば、セロトニンが欠乏するとどんあことが起きて来るのか高槻市のHPで解説されていました。
- 高槻市役所HP:幸せホルモン・セロトニンを増やして心と体を健康に
無理はなさらない方が良いでしょう
やはりこのようなときは無理をなさらない方が良いでしょう。
まさに根性で起き上がり働き続けようとする方もあるかもしれません。しかし、それは大変なことであると思いますし、後からドーンと来るやもしれないのです。
うつ病は車のガソリンが枯渇した状態として説明されることがあります。電気自動車なら充電切れと言えます。もう残りがほとんどないところに、それでも走り続けようとするのは大変な事です。
リラックスは心地よい体験を生む可能性がある
セロトニンを増やす方法などということで用いているのではないのですが、臨床心理学的リラックス法はこのような重さを体験している最中に、心地よい体験を生む方法となる場合があります。
心療内科などでも医師の診察の他、各種リラックス方法が取り入れられています。カウンセリングと合わせて用いられることもあります。
まとめ
体に何かいつもとの違いを感じる事はあるものです。
そんなとき、疲れたかななどと振り返っていたらとりあえずの休息を考えて、休日のデパートへの外出をとりやめようとするかもしれません。( 関連ページ:ショッピングに出かけるとなぜか疲れる )
このような調節は自然と行ってきた可能性があります。体の声に意識を向けるなどと言う言い方がありますが、重さを味方と捉えれば、それは休むタイミングを知らせているという受け取り方も一つなのでしょう。