最終更新日 2024年8月6日
バラス・フレデリック・スキナー Skiner,Burrhus.Frederic(1904-90)
※アメリカのペンシルバニア州に生まれる。ハーバード大学で心理学を専攻した。1948年には同大学で教授になった。
バラス・フレデリック・スキナーは強大な影響力を持った
スキナーは、非常に影響力の大きい心理学者です。
心理学を学び始めると、必ずと言っていいほど、登場する人物で、新行動主義の代表的人物として数えられます。
行動主義は、ワトソンにはじまりますが、実験分析により、新たな展開をもたらしました。
日本におけるカウンセリングの歴史をたどる場合にも、スキナーの存在を感じます。
オペラント条件付け
パブロフの名前を聞いたことのある人は多いと思います。中学生の理科の教科書辺りにも登場する人物で、パブロフの犬と言えば、ピンと来る人もいることでしょう。
パブロフはレスポンデント条件付けと呼ばれますが、スキナーは、オペラント条件付けと関連深い学者です。1950年代後半までに、スキナーは実験的行動分析を確立しました。
オペラント条件付けと、レスポンデント条件付けの相違は、「応答的」か「自発的」かという点です。この点の整理はよく混乱するものです。
スキナー箱
スキナーは、スキナー箱(skinner box)と呼ばれる実験装置を考案しました。別名をまさに、オペラント条件箱と言います。
心理学のテキストに、ネズミがレバーを押して、餌を出すというイラストを見かけると思います。そのイラストがスキナー箱を指しています。
はじめは偶然レバーを押して餌が出ますが、経験を通して、レバーを押せば餌が出ることを学習し、一連の行動が形成されてゆきます。
スキナーは、これらから分析を行い、やがてその行動の法則、理論を人間にも応用しました。
「行動療法」という用語を初めて用いたのはおそらくリンズリーとスキナー(1953年の報告)であったようです。(提唱化したのはアイゼンクで、1960年の「行動療法と神経症」で名称が広まったという)
後書き
行動療法の方法は、どうにもカウンセリングのイメージとは異なると感じられるかも知れません。刺激と反応などと言われると、非常に人間性を軽視しているのでは?などという批判も起きるでしょう。
ですが、いわゆるロジャーズのカウンセリングと、実は同じような態度を持っているのではないかとまとめられることがあります。同様に、ロジャーズのカウンセリングも行動療法的な態度があるではないかとまとめられるのです。