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いつも余裕がない仕事・・・色々ストレス対策が進んでるはずなのに

ブログ著者:臨床心理士 松田卓也

前よりひどい 職場・仕事

現代社会において、ストレス対策が当たり前のように実施されるようになってきました。

法律上もストレスチェックが導入されています。

ストレスが減るのはいいことなのでしょう。

しかしながら、その減った分のところへ、新たな負担が押し寄せるということはないのでしょうか。

いつも余裕がない仕事、これはいったいどういうこと?

例えば、ストレス対処のリラックス法などをどこかの職場に紹介するなどの活動があります。

ストレスマネジメントという言葉が用いられるようになり、どこかで聞いたことがある人もあるかと思います。

よくありがちな誤解に、リラックス法の使い方があります。

リラックス法をやってみると結構、体の緊張がほぐれたりで楽になるものです。

時に、気分もすっきりするような変化が起きます。

これでお前らもっと働けるな!

そしてリラックス法が効果的だと、職場内で認識されたとします。

それがどのような発想のもと位置づけられるのか、これによりまるで別なストーリーが展開することになります。

どこかで、こんな打算が行われたら恐ろしいと思っていますが、現実的にはもう進んでいるのかもしれません。

それは、リラックス法を取り入れれば、そこで生まれた分の余裕を、さらに売り上げに転嫁できる、という類の発想です。(それのどこが悪いんだという考えがあることも承知はしております)

この場合、体感的には負担度は変わらないか、さらにきつくなるでしょう。

つまり、リラックス法を栄養剤のような位置づけにしてしまいたくなるものです。

この発想ですと、リラックス法で得られた余裕は、瞬く間に別なものに埋め尽くされてしまうでしょう。

これが栄養剤の発想なのです。

何らかの緊急的な場面を、栄養剤で持ちこたえるという凌ぎ方はあるでしょう。

しかし、それを日常的に行うという発想ではいつまでも余裕を手にできないことになります。

モモが物語るもの

これはミヒャエル・エンデ作のモモの世界に通じるところがあります。

時間を節約すると良いことづくしのようであって、実はそうではないのです。
皆せっかちでイライラしだしたりするものです。

それは役立つかどうか、という発想はもちろん必要な事ですが、全部そうなったら息苦しくてたまらないですし、むしろ役立たないことになってしまうでしょう。

例えば、何かの映画に心を打たれたら、いつまでもその余韻に浸っていたくなるような、そんな向き合い方も人間には必要なのではないでしょうか。

いつまでも負担が減らない現代文明社会

文明が進んでも、なぜかいつも忙しいのはなぜなのか、多くの人が疑問を抱いているのではないでしょうか。

洗濯機や電気炊飯器ができたことにより、もう川へ選択に行くこともなければ、薪をくべる必要もなくなったのです。

1日に何時間の時間が生まれたでしょう。

しかしながら、分単位で日本人の予定は動き続けています。

一向に、余裕ができたという話を耳にしないのです。

利害関係や評価を抜きにすること

やはり職場のストレスケアにまつわることは、業務とは別枠という風に位置付けてもらいたいものです。

業務効率などと結びつけてしまうと、ケアが主体の話とは別物のように思えてなりません。

戦場ですら、赤十字の活動領域では敵味方なくケアされるべきと言っているのです。

限界を越えない働き方とは

とりわけ真面目で熱心な方は、生まれた余裕を世の中のために献上しようとなさるでしょう。

それは、尊敬されるべき態度に他なりません。

身を粉にして働いているのですから。

そういう方には、どうか倒れないで貢献し続けてもらえる方が職場側としても社会的にも助かるのでしょう。

すると、長期間働くためのスタイルを構築していただくことが一つの着地点となるでしょうか。

無尽蔵に働いていつか倒れることはできても、何者も無尽蔵に働き続けることはできないと思います。

敢えてやり切らない人もいるのではないか

悪代官

これは真面目な方からすると、こざかしく聞こえる話かもしれませんが、世の中はこんなことを気にしながらペースを保っている方もあるでしょう。

仮にティッシュを300個配るアルバイトがあったとします。

慣れたためか、あるとき300百個を配り切ります。

すると、その翌週から350に数が増えているのです・・・

そして、さらに工夫を重ね350個を配ることを可能とします。

すると、翌週から400個・・・に…。

どこかで、「これは、やればやるほど増えるだけなのではないか?」と疑問を感じ、320個とか、280個などというようにばらつきを作り出す労働者もあるのではないでしょうか。

絶好調の時のみ400個なのであり、平均すると300個なのです。300なら長期間でも続けられるとすれば、週1を一年で、15600個配ることができます。

しかし、400を維持したためにひざを痛めたりすれば、半年で辞めることになるかもしれません。

その場合、10400個なのです。

まとめ

今回の話は現代社会にありがちな発想様式だと思います。

コスパ、タイパという言葉をよく聞くものです。

ストレス対策にも当然その発想が取り入れられました。

しかしながら、全てをその発想でカバーできるものではないように思う人も点在しているはずです。

聖域なき構造改革という言葉がありました。医療福祉分野にも及んだ改革でした。

やはり、我々は概念化、管理化、マニュアル化、構造化してはいけない領域に手を出してしまってはいないでしょうか。ストレス対策については、何かその領域にふさわしい形の改革方法を取る必要があるとは思うところです。

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