ブログ著者:臨床心理士 松田卓也

最終更新日:2025年10月25日

日本の社会人は多くの人が月曜日に憂鬱を感じている

月曜日

これは、月曜日に限定される話ではないと思いますが、概ね月曜日に憂鬱な思いを経験した人は数知れずいらっしゃるものです。

連休明けならば尚さらに憂鬱ということもあるでしょう。

月曜日は憂鬱

最近は耳にしなくなりましたが、平成初期のころ「花金」という言葉が流行りました。

そのようなテレビ番組もあったくらいです。

学校も土曜日に授業があったものですが、いつの間にか休みになりました。

そういう意味でも、金曜日の夜は土日が休みで、花の金曜日だったわけです。

日曜日の夜にはサザエさん症候群

これもいつからか囁かれる言葉になりましたが、2連休も終わる日曜の夕方頃には、サザエさんの放映と共に不安感を覚えるという、サザエさん症候群なるものが登場しました。

2連休ももはや死語かもしれません。毎週2連休なのですから。

このサザエさん症候群も、やはり何かの意味があって起きていると見た方が良いとは考えています。必要に迫られて出現してくる憂鬱さという視点もあります。

そして月曜日は憂鬱になる

憂欝

月曜日の憂鬱感は、いつごろから意識に表れ始めたのでしょう。

もしかすると、週休二日制とも関係があったのでしょうか。

カウンセリングでは個別性を重視するということを何度も述べてきましたが、その観点からすると週休二日という在り方は、すべての人にあっているとは到底思えません。

もちろんフレックス勤務なるものが登場したので、より働き方を選択できるようにはなってきましたが、とにかく休みが増えると生活が豊かになっていくものとばかりは言えないでしょう。

もっと働こうと言っているわけではありませんが、例えば連休ではなく水曜日に中休みがあったり、半日勤務が水、土とあるような形ではどうなのでしょう。

昭和のころはそんな風に動いていたように思います。半ドンなどと言っていました。水曜日はノー残業デーだったのかもしれません。

或いは、会議だけの日とか、外回りの日というようにいつもとは違う日だったのかもしれません。

学校の授業割などを考えると、毎日数学と英語がみっちり入っているより、分散され、数学などない日がうれしかった人も多かったことでしょう。

つまり、忙しい人、そうでもない日があったように思います。

これは昨今の労働密度とも関連する話です。

連休は大敵になることがある

連休に調子を崩す人は多いものです。

もしかしたら、毎週土日にという人もあるのかもしれません。

休みなのだから、休まってチャージされるということは当然のようなのですが、実は結構個人差が大きいのではないでしょうか。

どのように過ごすことが休息になるのかは個別の検討が必要かもしれません。

盲点になるのは、例えば個人事業主が平日はランチ定食をいつもの店で食べられるのに、土日は休みで散々になるというような場合もそうで、冗談では済まないことです。不本意に毎週二日間、昼食を食べない人もあるでしょう。

例えばのやり方になるが、有給休暇を散りばめるように活用する

有給休暇と言えば1日単位でしか使えないかもしれませんが、職場によっては半日やあるいはもっと細切れに使える時代になってきました。

10日分あるとして、半分にすれば20回使えます。

せいぜい月に1~2回になってしまうので、大したものではないように感じますが、もっと有給休暇が多い人は、年間40回くらい使えるかもしれません。

それを月曜日にぶつけてみてはどうかと思います。

出勤を遅くするのか、或いは早めに帰るのか、これは個人によって異なるでしょう。

満員電車を回避できるだけでもかなり心持が違うように思います。

土日の過ごし方を検討する

ここも検討する必要性があるのかもしれません。

毎週2連休をどのように過ごすのか、これは一概にはできません。個人個人の形を模索する必要があるかと思います。

一つには、とにかく有意義に過ごさなければならないというプレッシャーで、活動しすぎてしまう方もあるでしょう。その場合、月曜日の憂鬱さは大きいものとなるかもしれません。活動しすぎて疲れているわけですから。

籠るのが合っている人もあれば、やはり出かけたいという方もあり、そのバランスを探していくことになるでしょうか。

ある人は、好きな本を一冊だけ持って、森の中にあるカフェへ一人でかけて夕方には戻ってくるような休日を過ごしているのではないでしょうか。

気持ちの構え方

有給休暇以外では、気持ちの構え方くらいしか思いつきません。

なぜか月曜日だから、週初めなのだから、ピカピカの元気な状態だろう、という社会的イメージを勤労者は投げかけられやすいように思います。

しかし、これまで述べてきた通り現実は日本人の多くが月曜日はブルーなのではないでしょうか。

ならば、そんな標語のようなものに惑わされず、「月曜日は控えめな日」と思いきってしまった方が気楽ではないでしょうか。

上司の目が光っているという事情の方もあると思いますので、外向きには整えておく必要はあると思いますが、内心はほとんどの人がブルーなわけです。

まとめ

カウンセリングにおいても、休憩の取り方やその方法、そして休日の過ごし方などを話題にすることがあります。

これは重要なテーマであると考えています。

何者も働き続けることはできないのです。

門外漢ですが、聖書を読んでみるとそのようなことが書いてあるのではないでしょうか。7日目には神様でさえすべての仕事を休んだと何かの映画で見たことがあります。