ブログ著者:臨床心理士 松田卓也

最終更新日:2025年10月19日

ビジネスの出先で道に迷うと、冷や汗をかくことに・・・

さまよう

道に迷ってしまうことは度々あるものです。

どんなに準備をしていっても、一度方向を間違えれば、準備通りにはいかなくなります。

道に迷ってしまったときはどのように辿り着けばいいのでしょうか。

道に迷ったらとにかく焦って迷宮入りする

異次元に放り出された

人間の心理として、間違えてしまった後には焦りが起きることと想像しますが、 焦って、ショートカットしようと考えるとますます深い迷宮に迷い込んでしまう可能性も あるのではないでしょうか。

概ね東の方角に目的地があるとだけわかっている場合には、東にある川や、高い建物などを目印にすれば大丈夫なのではないか、などと考えると、案外行き止まりや、空き地に出て、大きな遠回りをする結果になることがあります。

袋小路にはまるなどと昔から言います。

幾ら東京スカイツリーが目の前に見えていても、実はそう簡単に入り口には辿り着けません。

携帯のトラブル

昨今は、スマートフォンを見ながら移動する人が大半と言えるでしょう。

しかし、もし充電が切れたり、例えば目的としている会社のHPが見つけられなくなっていたら調子が狂ってしまう事でしょう。

案外起こり得る話です。

(※余談ですが携帯やカーナビの普及は多くの人が救われた面は大きいにしても、「〇〇の交差点を曲がって」などという言い回しを消滅させました。つまりスマホ慣れしてしまうと、道を説明してもらっても理解そのものが難しいのです。)

過信しないでわかるところまで戻る

着実に行くならば、道がわかるポイントまで戻ることではないでしょうか。

例えばあの大通りに出れば、軌道修正できるということであれば、時間はロスするように おもえてもいっそ引き返した方が良いのではないでしょうか。

もう遅刻することを覚悟して、ということのほうが、せいぜい数分の遅刻で済ませられることもあるのです。

一発逆転のような心理が働くようなこともあると思いますが、なかなかそういうことは起きません。

これはカウンセリングでいうところの自己理解のようなものにあたるでしょう。

自分はこういうところがあるからぁ・・・という自己理解が、もしかするとこういうときに活きてくる可能性があります。

因みに自己理解は愛おしくなる自分くらいのものが良いなぁと思っています。反省とは異なります。

この場合、「すぐにわかってしまう」という自分があることを理解しておくことになるのでしょう。

タクシーに乗り込む

もし、それを狙えないならば、タクシーを拾って急行するぐらいの覚悟の方が良いのではないでしょうか。

道を間違えた場合には、時間も刻々と過ぎ焦っていますので、出かける前に、もし間違ってしまったらすぐにタクシーを呼ぼうなどという計画を立てておいた方が賢明かもしれません。

それが大事な打ち合わせなどの場合には、念には念を入れて準備しておくにこしたことはないでしょう。

しかし、タクシーの運転手さんが目的地をご存じなかったとしても、それはなんら責められるべき事ではありません。

とりわけ日本の都心部はそれほどに複雑に入り組んでいるのです。

また、なぜかその日に限ってタクシーが待機していないこともあります。

都会では、近所の人も知らないことが多い

迷宮

その辺の人に聞いてみたらすぐわかるのではないかと思われる場合にも注意が必要です。

東京スカイツリーのような大きな場所なら道案内もしてくれるかもしれませんが、〇〇ビルと××株式会社などと聞かれても、ほとんどの人は答えることはできません。その場合、地図を広げて調べてくださることになるでしょう。交番で聞いても同じです。

地図で確認している時間にも冷汗はさらに勢いを増すわけです。

1年ぶりに新宿に降り立った時、もう閉店や引っ越しているお店がいかに多いかを知ることになります。また駅の中の様子さえ違います。

また道路が工事中だったり、新たな建造物が風景を変えてしまう事もあります。

早めに到着する、下見をする

人知れず下見や他の人より遙かに速い時間に到着している人もいるものです。

もしかすると、道に自信がないのかもしれません。

通常ならば10分前に目的地に到着すればだいたいは事足りるでしょう。

それを常識と言うなら、それにこだわる必要は全くありません。

1時間前について、お茶でも飲んで過ごすのも手です。時間制限がある中での移動では難しい事ですが、その人予定がされだけということならば早めにつくのは悪い事ではありません。

目的の場所を目視して、それから近くで時間を潰して過ごすわけです。

巨大な〇〇大学集合は危険極まりない

巨大建造物

集合地点がある場合には特に注意が必要だという経験を何度もしました。

その大学までは容易に辿り着けたとしても、〇〇大学は巨大なのです。

A棟でもF棟でも、一言で言えばそこは〇〇大学なのです。

この場合事前準備も大事なことになりますし、当日もやはりかなり早めに到着した方が無難でしょう。

仮に北門と南門を勘違いした場合、異動するには徒歩で大学を一周しなければなならにかもしれません。

巨大な大学は外周何キロもあるのではないでしょうか。

もし1キロでも徒歩なら10分です。全力ダッシュなら4分で済むかも知れませんがバッグや革靴があるのです。

そして、到着時息は切れ、髪はうねり帰っているやもしれません。

仕事は1分後に始まるのです。

職員専用出入口

近い話ですが、巨大な建物に集合する場合正門が入場場所になるとは限りません。

職員専用出入口を使うよう求められることがあります。

その場所を見つけることも容易にはいかないものです。

あと5分しかない状況ではもう間に合わないかもしれないのです。

スマホを頼りにするのも注意が必要

はじめての場所へ行くならほとんどの人はスマホを頼りにすることでしょう。

ここにも落とし穴があります。

ずっとスマホを見ながら歩けるかと言えばそうではありません。

例えば直射日光です。日光でスマホの画面は見えないことがあります。

日陰など見当たらず取りあえず歩いているうちに道を間違えていることがあるのです。

日陰を見つけてもう一度スマホのマップを確認したときには10分も別な方角へ進んでしまった後なのです。

先に先方に連絡を入れた方がよいかもしれない

「あと数分だが、走れば間に合う!」と確信が持てればよいですが、場合によっては10分前辺りで先方に連絡を入れてしまった方が無難かもしれません。入口までは間に合っても、所定の階や部屋に間に合うとは限りません、正門から建物まで200mもあるかもしれません。

ギリギリで目指す場合、到着できれば何事もなかったかのように仕事に入れますが、少しでも連絡なしに遅れてしまうと問題と化す可能性が生じます。

同じ遅れるにしても10分前であれば、むしろ丁寧に電話で教えてくれるかもしれません。

よく考えてみれば、数分の遅れがどれほど実害を生むのでしょう。日本人が1分に拘り過ぎているだけなのかもしれません。

自分を責めない事

どうやっても遅れてしまう事もあるものです。

しかし、連絡していれば仕事上の信用を保てることも多々あるものです。

そうやってお越しになった方ならむしろ手厚く労いたいところです。

シンプルに色々と仕事を押し付けられて、立て込んでいた中でこういうことが起きることもよくあるものです。

遅刻すると一体どうなるのか・・・、これはわかりません。通常の出勤時ならほんの少し給与からカットされる事はあるでしょう。それから多少の小言はあるかもしれません。

小言もなく逆に労われることもあります。ですが給与はしっかりカットされることもあるでしょう。

カウンセリングの場合、遅刻は権利のような位置づけです。時間の使い方は自由であるという発想です。

まとめ

涼しげな顔で集合場所に現れる同僚達。もしかしたら、そこに辿り着く直前まで壮絶なドラマがあったのかもしれません。それでも何食わぬ顔をしていねばならぬその心の内を想うと辛くなります。

途中、猛烈なダッシュをかけていたのかもしれません。

そんなとき、マイペースに歩きスマホなどされて道を塞がれてしまったなら、怒りを覚えることもあったでしょう。

間もなく、直ちにではなくとも、猛烈な汗が噴き出そうとしているかもしれないのです。

このようなことが真冬に起きるとは限りません。

真夏のことかもしれないのです。