最終更新日 2024年11月13日
なるべく評判の良いカウンセリングルームへ行きたいという気持ちは多くの人が抱いていることだと思います。
また、よく検討して選ぶことは大事な点でもあります。時間など余裕があるならば、よく検討してからの予約を勧めたいような気持もあります。
さて、それでは、どのように評判を知ることができるのでしょう。また、そもそも評判は当てになるのでしょうか。
評判からカウンセリングルーム選ぶことは、かなり難しい
元も子もない話になってしまいますが、基本的には、他の業種に比較しても、カウンセリングルームの評判は、当てにしにくいものであると思います。
そのくらいに思っておいた方が、安全という意味で捉えて頂けるとより本質的な話に近づけます。
カウンセリングにおいては、誰かの「良かった」が、誰かの「最悪だった」になる可能性が十分にあり得ます。相性のようなものとお考えいただいても良いと思います。(相性だけでは計り知れない要因も当然ありますが)
さらには、「良かった」と感じた人の中には、もしかしたら、相当な警戒心を持ってその日を迎えた人もいたかもしれません。
つまり、カウンセリング体験を良いものにしたのは、カウンセラー側でなく、相談に行ったCL側の心構えによる所が大きかった、ということになります。
こういう人も、「カウンセリングを受けて良かった」という感想を述べる人に含まれているのですから、一概に、良かった、悪かった、だけでは選ぶことができないのです。どういう準備や心持ちで受けたのか、この点も重要な意味があります。
自発の申し込みか、誰かに強制されたのか
また、もう一点挙げるならば、受ける際のモチベーションがあります。もし、誰かに強制的に受けることを勧められたような場合、カウンセリングに対するモチべ―ションは低かったと言えるでしょう。
カウンセラー側が自発的に受けに来たのだなどと勘違いしていると、悲劇的な組み合わせになってしまいます。少なくとも、このような場合カウンセラーは来たくなかった気持ちを尊重すべきなのですが、そこが省かれて話が進んでしまうこともあり、非常に強引なカウンセリングと体験されることでしょう。
あのカウンセラーに予約を
一つ、わりと信用度の高いと感じていることに、医師や教師、その他カウンセラーと関わりのある援助職の口コミを挙げたいと思います。
全部がその通りなどと言えませんが、普段から親交のある専門家同士は、相手の雰囲気や専門領域、アプローチなどを多少なりとも知っているものです。
「あのカウンセラーの得意分野ではないか・・・」とか、「あそこに紹介した後は皆いい顔をしている・・・」などという直接的な実感を得ている可能性があります。
つまり援助職の中で評判の良いカウンセラーは、良いカウンセラーかも知れないわけです。かも知れないという点は強調しておきたいと思います。
ここで、勘違いしてしまいがちなのは、権威や知名度の高さを評判と間違えてしまう事です。例えば、テレビに出ている寿司職人がいたら、その人は有名な寿司職人と言えるでしょう。
そしてテレビに出ることで知名度は上がり、インタビューなど受け権威も得ます。しかしながら、本当にいい寿司を握るのかどうか、これはわかりません。テレビばかり出ていたら、腕も落ちてしまわないでしょうか。寿司職人協会の会長の握る寿司がおいしいとは限らないのです。
しかしながら全くの見立て違いのこともある・・・
そのカウンセラーを知っている人からの評判も、実はまったく当てにならないこともあります。
これには両方の意味があり、良さそうだと言われているところが最悪だったり、あそこはどうかなー・・・と言葉を濁すほどの人がいい仕事をしていたりするものです。
そして、「正しいカウンセリング」と「そうでないもの」という考え方もあります。これは、「正しい」の方が有益なカウンセリングを意味しているのではありません。
また見た目で判断することもできません。
温かさとやさしさを感じること
とても所帯じみた表現に感じられるかも知れませんが、温かみや優しさを感じられるカウンセラーというのはどうでしょうか。
安心できる時間であるという事はとても大事な事であると考えています。
いつもひげをいじってニコニコと大らかに向かい入れてくれる大学の先生の雰囲気にカウンセラーとして憧れを抱くことがあります。
まとめ
- 医師や教師などに知人がいれば評判を尋ねてみる
- しかしながらやはり鵜呑みにしないことが肝要
- 心理面接を受ける側の準備や心持ちでも、カウンセリングを有意義な時間として行けたり、余計な負担を回避、緩和でき可能性がある
- そこそこであったならば、3回位は試してみてもいいのでは・・・
- 当然カウンセラー側も、CLが良い体験ができるよう努力を怠ってはいけない
ということになるでしょうか。