最終更新日 2023年12月10日
子供も専門的な心理援助を必要とする場合があります。しかし、小さな子供の場合、成人が行うような、言葉を通したカウンセリングは適さない場合があります。
中学生位になっていれば、言語主体のカウンセリングに馴染むと思いますが、特に小さいお子さんでは、言語のみのカウンセリングは非常に難しいと思います。
遊びを援助手段とするプレイセラピー
そこで、子供の場合は、プレイセラピー(遊戯療法)を用いることが多くあります。
これは一見ただ遊んでいるだけのように見えてしまうかも知れませんが、心理援助の専門的方法の一つです。
単に遊んでいる事とは違うものです。
※プライセラピーにおいては、アクスラインの8原則がよく知られています
広いスペースを必要とする
成人の面接は、非常に狭い部屋で行われる場合があります。6畳に満たない空間でも実施されています。
ですが、プレイセラピーでは、自由な遊びが展開できるよう、もう少し広々とした空間が望まれます。
私設の心理相談室ですと、そのスペースを確保することが困難なことも多いでしょう。工夫次第ではいろいろとやり方はあるのだと思いますが、私設相談室でプレイセラピーを実践している機関はそれほど多くないと思います。(多くはないですが、長く実践している機関もまた多数あります。)
想像ですが、臨床心理士の養成校になっている、大学附属の心理相談室において、最もプレイセラピーは行われているのではないでしょうか。
大学では、教授が親のカウンセリングを担当し、並行して子供のカウンセリングを、大学院生がプレイセラピーの形で行う場合が多いものです。(大学院生ですから、まだ学び始めたばかりで、専門性という面からは初心者ではありますが。)
枠組み
プレイセラピーの場合も、通常のカウンセリングと同様の枠組みで行われることが一般的です。
つまり、時間を決めてプレイセラピーを行います。その他、部屋の中の物は持ち帰ったり壊してはいけないなど、幾つかの決まりごとが説明されたりもします。
その他
その他、本格的プレイセラピーではなくとも、絵画などを媒介に言語面接を行うような形もあり得ると思います。また、カウンセラーによっては、プレイセラピーではなくとも、子供の面接を担当することが可能な人もいるのだと思います。
また、体へのアプローチ方法でも触れていますが、臨床動作法を用いてる場合もあります。動作法は乳幼児への分野へも拡大していますので、今後さらなる機会が増えてくることが予想されます。
その他、いっそのこと、子供は連れて行かず、別な人がカウンセリングを受けることでも、子供への心理援助に繋がる場合があります。これは不思議なことと感じられるかもしれませんが、そのような場合もあり得ます。(別な人に原因があったという意味ではありません)
不登校の項もご参照下さい。関連することが書かれています。