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心理臨床オフィスまつだ

カウンセラーは他職種連携の態度を備えている

医療チーム カウンセラーの態度

最終更新日 2023年10月22日

総合病院などの医療現場においては、医師の他に複数の医療従事者が存在します。

我々心理カウンセラーもそこに数えられる場合もあります。

看護師、理学療法士、薬剤師など、入院などの経験がない場合は、なかなかお目にかからない病院スタッフも実は数多く従事しているわけです。

今回は、カウンセリングと看護師というテーマで書いておりますが、カウンセラーと看護師の接点という点を考えると、やはり病院が最も接点の多い現場だと思います。一緒に従事する場合それぞれ、どのようにしているかは、重要なポイントになるのではないかと思います。

しかし、カウンセリングの観点からすると、看護師の方がどのように現場に従事しているかという点について、意識を持つことは意味があると思います。

カウンセラーの他職種連携とは

カウンセラーにはカウンセラーの仕事があるように、看護師の方には看護師の仕事があるわけです。

チームで動く場合、カウンセラー側に必要な視点は、他職種の専門性に敬意を払うということでしょう。これは対人援助の分野に限らず、他の分野でも同様のことが言えると思います。

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連携論議

病棟カンファレンス

連携の在り方はずっと議論されています。「連携」という言葉から受けるイメージは、距離の近さです。頻繁に顔を合わせたり、コミュニケーションを取る事を想像するのですが、それを良しとするかどうかが議論の一つのテーマになるでしょう。

ウロウロして邪魔をしない事

ちょっかいをだす

カウンセラーがまず心がけることは、他職種の邪魔をしない事ではないかと考えています。非常に消極的な表現ですが、日常的に用もなくウロウロされるのも困るのではないかと思うのです。

当然の事ではありますが、ウロウロしてちょっかいばかり出すことになることがあります。

これはちょうど、「どうするどうする?」などと話し合いはするけれども、「実際の中身ある行動がない」ような具合です。たくさんのコミュニケーションを交わすと、連携したような満足感はまやかしのように生まれるかもしれません。ですが、連携とは誰のためにさなれるべきかを考えなければなりません。

自分の仕事に責任を持ち、やるべきことをやる

例えば、看護師は、病院内において多くの場合最も人数が多く、あらゆる場所でその姿を見かけます。特に、病棟に従事する看護師の数が多く、夜中でも夜勤の方が従事します。

一つ一つ病室を回り、血圧測定や採血などを行う事が多くの場合決まっていると思います。そして、直接的に入院している患者と関わる職種なのです。もちろん、そこには、身体的なケアもあれば、心理的なケアも行われています。患者にとって病院内で最も身近な存在と言えるでしょう。

一方、心理カウンセラーは、病棟に常駐していることは少ないものです。カウンセリングの時間は長くてせいぜい50分や60分なのです。そのときだけ、病棟に現れるカウンセラーもいます。入院中の場合は外来よりも柔軟な枠組みになるとはいえども、多くて週に2回程度であり、概ね週に1回位の頻度です。

その間も、看護師の方はずっと多くの時間を患者さんとともに過ごしています。

心理カウンセラーの専門性の中核は心理カウンセリングであるとよく言われますが、それが上記のような会い方なのです。

連携とは、それぞれが力を発揮し、信頼し合う事にあるのではないか

なるべく連携しないことが連携の理想形であるといったら、たぶん怒られるでしょう。

しかし、それぞれが自分の持ち場を守れたら、チームは機能していることになります。

他職種に擦り付けるという事とは全く異なります。

お互いの専門性を尊重し理解しているからこそ、あの人に任せられるという信頼感を生み、それぞれが自分自身の仕事に専念できるという事です。

逆に、それらが損なわれた時には、「あいつが駄目だからうまくいかないんだ」とか、「あいつをもっと巻き込んで動かせ」などというギスギスな方向へ進んでしまうのではないでしょうか。

「だってあいつが・・・」という声が聞こえて来そうであります。

まとめ

もし、日常的に関わっている看護師の存在がなければ、心理カウンセリングは病院内では、ほとんど成立しないと言えるでしょう。

看護師の方がその専門性を日常的に十分に発揮して下さっているから、カウンセラーはカウンセリングという自分の専門性を発揮することに集中できるわけです。

ここにチームで動く場合のポイントがあると感じています。

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