人間関係には、家族関係(親子、夫婦など)、友人関係、職場関係などがあり、生活のあらゆるところに生じるものです。 これらは、それぞれに違いがあり、また個人個人悩みを抱える事柄も異なると思います。
職場関係だけをとっても、上司との関係、部下との関係、同僚との関係など、多様な関係があります。また、勤務形態や年齢、性別、経験、職種などによっても、その悩みは異なるものとなるでしょう。
職場の人間関係の悩み
仕事をする上で、他者の存在はほとんど必ず関係してきます。
様々な人たちが集まって職場を構成しているのですから、時に、その関係事態に悩みを持つ人がいても不思議ではありません。
そもそも、人が悩みを持つ時には、多くの場合、人間関係が関係してくるのではないでしょうか。職場においてもそれは例外ではないでしょう。
それでは、職場の中で生じる人間関係の悩みには、どのようなことが挙げられるでしょう。
例えば、下記のようなことが言えるでしょうか。
- 今までに出会ったこともないようなタイプの人に圧倒されている
- 退職を考えるほどに苦手な上司がいる
- もっと支え合えたら良いのに、全く希薄な人間関係で関係が深まらない
- 苦労を理解せず、仕事ばかりを進めるよう攻め立てられる
- 異動の後の全く新しい関係に戸惑っている
- 職場の人たちから信用を得られない
- 部下との関係に悩んでいる
- 押し切られて仕事を受けすぎてしまう
- 遠慮してしまう
- 同僚と気が合わない
- 怖い上司や先輩がいる
- 強い怒りや恐怖さえ感じる人がいる
- あちこちの人に気をつかう
- 全く理解できない人がいる
- 会議や打ち合わせで人と会うと緊張する など
このようなことが職場の中では日々生じているのではないでしょうか。
深まる人間関係の悩み
「人間関係なんて適当にやっておくといい」と簡単に言い放つ人もいれば、「距離を取るように」とか、「気分転換を挟むように」などと言う人もいるでしょう。
実際、そうすることでバランスの取れることもあると思いますが、深く悩んでいる際には、全く、抜け道が見いだせないという状況もあるのだと思います。
そのような時に、退職を考える人も出てくるのではないでしょうか。
人間関係と一言で言えば、非常に抽象的ですが、多くの人が深く悩む様子があるわけですから、楽観視できない事柄でもあります。
ここでは、様々な角度から人間関係に触れてみたいと思っています。
悩みについての一例
人間関係と一言では言えても、内容は様々になります。年代や、性別、経験年数などによってもテーマとなる内容は変化していくものだと思います。
ライバルや競争関係
例えば、大きめの会社に就職すると、同期の同僚とは、競争関係を生むこともあるでしょう。派閥などが存在する会社もきっとあるのでしょう。
仕事で早くに結果を出したい気持ちを持っている人、慣れることに時間が欲しい人、ほどほどに働ければいいと思っている人などが混在しているはずですから、学生時代とも異なる関係を築いていく必要も生じてくるのではないでしょうか。
新人時代にもありそうな話ですし、何かの役職に就く時期にも出現しそうなテーマです。
出会ったこともないタイプの同僚との出会い・協同
また、同僚に家族ができるという面も学生時代には少ない事です。 その他、今までに出会ったことのないようなタイプの人がいても不思議ではありません。社会は広く、色々な人が一緒に働いています。そして、その中には、苦手と感じる人が誰しもあるでしょう。
体調不良も生み出す
また、職場の人間関係と関連して、体調不良を感じるに至っている方もいらっしゃると思います。人間関係を発端に休職している方も少ないくないと思います。
このような人間関係の中で、仕事は仕事でやっていかねばならないわけですが、人間関係にも相当のエネルギーを消費するのではないでしょうか。
このように、幾つもの悩みが職場の人間関係の中には存在しているのではないでしょうか。 そして、職場で過ごす時間は、一日の内でも大半を占めます。睡眠時間を除けば、少なくとも半分は職場にいることになりますから、家族以上に顔を合わせる時間が長くなる可能性もあります。
毎日顔を合わせなければならない状況が、悩みを生む一つの背景となっているのでしょう。
カウンセリングはどのようなものになる?
これだけ、生きることと密接に関係してくるならば、職場の人間関係が、カウンセリングのテーマにのぼることも少なくはないでしょう。 場合によっては、人間関係のこじれから、心身の不調を起こしている人もいらっしゃることでしょう。
中には、退職や休職という選択を取る・取らざるを得ないという方すらいらっしゃるのだと思います。
悩みの生じる時期
人間関係は、新しく就職したばかりのときもあれば、社内で何らかの異動が起きた時、昇進したときなど、転勤など、人間関係は新入社員だけの悩みとは限らず、変化の時に生じてくるものでもあります。
これは、単に環境の変化に対する一時的な悩みであることも多いと思います。誰しも、新しい環境では、慣れるまでに時間を要するものです。何か、その人にとって、特別な意味を持つ異動や昇進だった場合には、もう少し、突き詰めて考える価値も大きいのではないでしょうか。
自分自身に何らかの変化が起きた後という事も考えられるでしょう。 どのようにこのような状況の中で働いていけるのか、或いは、その他の選択肢を選ぶ方向で考えを進めるのか、カウンセリングで何かのお手伝いが出来ればと思っています。
カウンセリングは環境を調整するものではない
カウンセリングは、環境を調整して解決を目指すものではありません。例えば、苦手な同僚とデスクが近いので、席替えをして解決するという方法がありますが、それは、心理カウンセリングの発想とはことなるものです。時に、そのようなところへ着地することはありますが、基本的な考え方として、環境を単に調整するものではありません。
カウンセリングを通して、ご自分の生き方や対人関係のスタイルを振り返っていただくような機会にもしていただけたらと思います。時にカウンセリングは関係の取り方だけでなく、単なる人間関係とは別な視点が登場し、進展が生まれることも経験しています。
もちろん、環境調整を先にしたいという方に、それを優先的に進めていただくことが悪いなどと言っているのではありません。カウンセリングは、あくまでご本人の意思によって行われるもので、心理的な面から、その1件を捉え直してみたいとお考えになた時には、一つ意義のあるものとしてご活用いただけるかもしれません。
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