カウンセリングは何を目的として行われるのか

カウンセリングを何のために行うのか?

幾つかの例を参考に述べています。

カウンセリングの目的とは

カウンセリングは、独立した行為です。精神医学とも異なりますし、指導やソーシャルワークとも別な行いです。

心理的なケアと言えば、その通りですがそれはかなり幅広い概念です。精神医学的なケアもある中で、カウンセリングはその一つと位置付けるという言い方もあるかと思います。

争点が適応を目指すかどうかという点にあるとすれば、必ずしもそうではないわけです。

結果的に適応的になる事は多々あります。

不登校と夫婦関係、性格を例にします。

不登校のカウンセリング目的

不登校の場合、まず多くの人が想像する目的は、学校に行けるようになることだと思います。

しかし、カウンセリングにおいては学校に行けるかどうかは本質的な話ではないように捉えます。何をしているかと言えば、不登校の意味を考えたり、その人らしさを深める作業とと言えるでしょう。結果的に登校できる場合も多々あります。ですが、当然、行かないという選択もあっていいわけです。

夫婦関係のカウンセリングの場合の目的

夫婦関係の場合も同様です。

仲の良い夫婦関係を必ずしも目指すわけではありません。世間からすると、夫婦は仲良くいつも一緒になどという捉え方が多くなるものですが、無理やり体裁だけ整えて良しとするのは誰もが疑問に感じるところでしょう。

どんな形の夫婦関係を目指していくかはその夫婦ごとに形が異なるものです。ですが、結果的に良い夫婦に見えるところに着地することも多々ある訳です。

自分の内向的な性格を変えたいとする場合

性格についても、もっと外向的にならなければいけないと考える人は多いものですが、内向的な人を無理に外向的にしたらそれはいかがなものでしょうか。自己主張の訓練をして、発言力を増やすなどのアプローチをとることは稀です。むしろ、内向的な面を深堀していく中でその人らしい在り方が明確になるような展開になると思います。

ですが、内向的な自分に納得が行きはじめると、外向的な活動も可能となって来るものです。

トレーニングではない

このようにカウンセリングはいわば普通のようなところに近づくためのトレーニングではありません。むしろそれぞれの在り方を尊重し、深堀していく作業です。結果的に、適応的になっていくことも稀ではないわけです。